2022年5月30日月曜日

pixivの不祥事に反応して行われる「活動」について

  僕は、例のpixivの件について、何かアクションを起こすことはまず無い。

 一言で表現すると「面倒くさいから」だ。


【pixiv】トランス女性にセクハラした執行役員男性上司は誰で名前は?内容がヤバい!

https://ravex.jp/archives/10519


 そもそも、僕が過去に見てきたネット上の、この種の「活動」は、意図した何らの社会的影響を生まずに終わってきた。今回もその類だ。


 まず、何を理由に、彼らはpixivを去るのか。彼らの正義によると、「pixivの偉い人が社会的に間違ったことをしたから」であろう。

 犯罪は良くないことだ。ただし、今般の「活動」は、「犯罪が行われたから」彼らがpixivを去るというわけではない。「犯罪が明るみに出たから」pixivを去ると言っているのだ。「活動」はいつも、このように、事後的に行われる。それは仕方のないことなのかもしれない。しかし、それによって得をする者が誰もいないということは注目すべき箇所だろう。

 このブログは「どうなれば『ウレシイ』のか」だ。どうなればウレシイのか考えよう。

 彼らにとっての「ウレシイ」ことは、一連の「活動」によって、pixivが潰れるなりオワコン化するなりして、「セクハラした人の影響でこうなったんだぞ」というお灸を据えるということなのだろう。

で?

である。セクハラが悪いことだという意識は、十分に世間は知っている。その意識をアップデートしようというのはあまりに時代遅れだ。また、pixivに新しい経営陣ができたとして、その新経営陣がセクハラをしない確証は無い。pixivを去った者は、それをどのように判定するのか。「明るみに出ていない犯罪を、どのようにして『無い』と判定するのか」。

 あるいは、「二度と許さない」というのか。それが正義の鉄槌だとでも言うのだろうか。去るのは勝手だし、筆を折るのは個人の判断だ。好きにするといい。しかし、それによって誰かが何かで得したか?劇的な改善をしたのか?と問われても、何も出てこない。

「キャンセル・カルチャー」だ。


 pixivが無くなったとして、僕には個人サイトをやっていた時代があるし、このブログもあるし、他にいくつものSNSに足をかけているから移動は比較的容易だ。誰かに見てもらいたくて小説を書いているわけではないので、訪問者ゼロでも構わない。必要が生じたらいつでも移動はできる。

 ただ、現状、「活動」を行う者がpixivを去って、何が起こるかというと、「活動」を行う者がpixivからいなくなるだけだろうということが容易に想像される。例えばpixivで創作をしている絵描きは、そのままのプラットフォームでマネタイズしたいだろうし、過去の絵はそれ自体が絵描きの名刺たりうる。ファンは「pixivに行けば好みの絵や小説を見つけられる」と思ってpixivに来ているのだから、pixivが無くなったら移住先が無い限りTwitterにでも帰るだけだ。思いつく移住先はtinamiとかredditとかだろうか?そこまで足を伸ばす者が一割もいると思わないけどな。そうして言うだろう、「〇〇の二次創作、最近見なくなったな」と。

 pixivが無くなる未来はまず無い。もはや個人サイトを巡回してまで作品を読みに来る時代ではない。それをしようという者はごくごく少数である。


 pixivを去った者は、自作品への反応が少ないことについて「自己の正義に従ったまでだ、悔いはない」とするか、なんか理由をつけてpixivに戻るか、いずれかだろう。繰り返しになるが、それについて否やを言うつもりは無い。勝手にせよ、だ。ただ、どうしても言うべきことがある。「お前の正義を他人に押し付けるな」だ。

世界を「敵」と「味方」に切り分けて、pixiv側に少しでも関係を持っている者は全て「悪」か。自分が重要視した事件だけを見て、それが世界だ、一事が万事だというのは、あまりに乱暴だ。

 その乱暴狼藉が、自分にのみ影響しているのなら、許容できる。「活動」によって作品が見られなくなり残念がっている者に「これはpixivの偉い人が不祥事を起こしたから見せないようにしているんだよ」とトンチンカンな返答をするのも、究極的には、作者の勝手だからまだいい。

他人に強要するな。

その一点である。


 「作家は損をすることを承知でpixivを去るのだから、その心意気を尊べ」というような、ミュンヒハウゼン症候群じみた言説も散見される。

「道徳的優位」というか判官びいきと言うか……もう自傷癖のメンヘラとでも一生よろしくやっていろ、という感じである。

2022年2月4日金曜日

映画感想「大怪獣のあとしまつ」

 一行しか読めない人向け:「映画『大怪獣のあとしまつ』は『怪獣映画』ではなく『少女漫画』である。」


「大怪獣のあとしまつ」の感想を書く。

※印以降はネタバレありで書くので、ネタバレを見たくない人は※以下を決して読まないように。


 一言でいうと「子供だまし」の映画であった。「子供だまし」というのは子供しか楽しめないという意味だが、これは大人が没入しようとしても不可能であるという意味でもある。




※




 まず、怪獣映画や災害映画は、作中の人物が皆怪獣や災害に注目していることが面白いのだと思うのだが、「大怪獣のあとしまつ」については、大怪獣に真面目に向き合う者が誰一人としていない。焼きそば食べようと思って行ったのに、焼きそば味のピラフ出てきたような感じだ。

 映画が始まって、怪獣の話が始まるぞ~ワクワクと思っていた僕は、主人公とかそこらへんの恋愛模様が急に始まってマジで何が何だかわからなかった。イケメンや美女が出てきたが、そのへんの解説は誰かにおかませする。


・子供だまし1「デウス・エクス・マキナ」

 作品冒頭と最後に出てくる「デウス・エクス・マキナ」は、中二病罹患者がよく使う語感がカッコイイ言葉であるが、これが「作品を批判するために作られた言葉」ではあることは有名である。というか、モノを作る者でその真の意味を知らない者はいない。

 要するに、「夢オチ」に近く、「なんかよくわからないことが起きて解決しました」という結末のことを言う。

 最終盤に、光の戦士が覚醒して怪獣を宇宙に放り出して映画は終わる。「じゃあ最初からソレやれよ」という感じで、それまでの展開はほとんど意味を失くした。

 制作者が何を意図して「デウス・エクス・マキナ」を良い意味で使おうとしたかは全く不明だが、やりたかったのは怪獣モノ・災害モノではなかったということだけは確かだ。


・子供だまし2「下ネタ」

 週刊少年誌程度のレベルの低い下ネタが息もつかせない勢いで連発され、作品の雰囲気を再生不可能なレベルにまで毀損した。

 大の大人がウンコとかゲロとか連呼している姿は、子供だから楽しめるのであって、大人がそれを見たところで面白いという感想は持たない。キスシーンはたくさんあったが、性交シーンは無く、所詮は男子小学生レベルである。

 また、男性器が黒塗りされており、あんなにうるさく入れている下ネタについてすら本気になることができていない。


・子供だまし3「時系列の切断」

 人類側が抗戦した形跡が全く見えない。正直な所、何日間日本列島を徘徊したのかとか、どんな攻撃が加えられたのかは、どうでもいい。内閣が首班となって怪獣に徹底抗戦したのならば、内閣に、特務隊が首班となってであれば、特務隊に、「怪獣が生きていた時、こうしていた」という経験の蓄積や危機感の連続があるはずだ。

 しかし、今作にはそれが一切無い。

 内閣も緊張感が無く、会議室には談笑が絶えない。責任の押し付け合いの様子は、他国が大怪獣について述べているのと全く同じ構図だ。自身の組織で対応した経緯が微塵も感じられない。特に、召集令状が発されていることから、徴兵制になっている、つまり志願制では兵が集まらないほど国全体が悲惨な状況になっていたことが示唆されるのに、この状況というのは、絶対にありえないか、徴兵制の施行から相当の年月が経っているはずだ。しかし作品の舞台が「2021年」と明示されており、矛盾である。

 あと、作品内で2回、攻撃機か輸送機かわからないが、「2号機」とやらが飛んでいるシーンがあるが、2回とも俳優が空を見上げるだけで、どのような兵器なのかが示されない。人類がどのように兵器を開発等して大怪獣に対抗し戦ったのかがわからない。少しでもそれが見られるシーンがあれば、と思ったのだが。


・子供だまし4「作戦の無秩序さ」

 いくつかの作戦が登場するが、とにかく雑で泥縄。蓮舫のような政治家がメンツのためだけに被災地に一番乗りしたり、他部署と連携せずに出し抜いて成果を求めようとしたり(公務員はそれをしないために給与がそこそこなんですよ)、特務隊が何の防護服も無しにうろついたり、未確認の細菌による影響を「キノコが生える」程度の演出で軽視したり、大怪獣を押し流すためだけにダムを破壊したり、一旦ガスが抜けた経緯があるのにその穴を利用しようとせずに別の穴開けようと大規模作戦を展開したり、もう何もかもが雑で見ていられなかった。

 濱田岳が山田涼介を覚醒させるためにミサイルをぶち込む作戦を進めたとしたら、到底割に合わない。最初から別の手段でそれをやれ。最後に観客を驚かせるためだけに、最初から最後まで色々なことが伏せられたままであった。観客に対して決定的に不誠実だ。



 俳優が見れればいいっていう層は、本当にこういう脚本でも見ていられるのか……?

 そういえば、この作品の主要な売り物であるかっこいい・美人な俳優数人についてのみ、下ネタが使用されていなかった。つまりこの作品にとって下ネタとは、「こいつはただのモブだからキラキラした目で見なくていいよ」という記号なのであろう。

 以前、少女漫画的な「リアル」とは、イケメン以外の解像度が著しく低く、モブについては見えていても全部スルーするという話を聞いたことがある。それを考え、「『大怪獣のあとしまつ』は『少女漫画』である」という仮説を立てた。この考え方を取り入れれば、比較的、この映画の価値不明な部分を説明できるかもしれない。


 イケメンを見るために劇場に行った女はきっと楽しめたことだろう。

 そしてイケメンの相手は美人でなければ顰蹙を買う、そのために駆り出された土屋太鳳の存在意義とは。


 「つまらない邦画」を体現したような映画であった。




余談1:

 僕は作品を評価する際に、できるだけ他作品を引き合いに出さないようにしている。

 僕は「シン・ゴジラ」が好きだから、それに似た作品を欲しがっていたことは確かだ。もしもこの作品が「シン・ゴジラ」に似た作品であったならば、それを踏襲した感想になったであろう。

 しかし、「大怪獣のあとしまつ」は、「怪獣映画」ではなく「少女漫画」であったから、今なら、その見方が不適切であったことわがかる。


余談2:

 所々ネタが多い映画であった。

 多くのネタは読み飛ばしていたが、珍しくSCPネタと思われる演出が飛び出してきたので(『許可必領域』のドア周辺)、ちょっと目を引かれてしまった。

2022年1月22日土曜日

VTuberを既知の概念で説明するなら

  この記事で書くことは、VTuberを推す者にとって、著しく不愉快かもしれない。

 以前に書いたような、ホロメンを名指しで批判する内容ではないが、むしろVTuberの価値自体を毀損する可能性をはらんでいる。


 上記を踏まえて、それでも読もうという者は、この下に白字で書いたから読むと良い。致命的な部分は、※から※までの部分に書いてある。

 なお、僕は現在、天音かなたと大神ミオと桃鈴ねねと白上フブキのメンバーシップに入っており、また桃鈴ねねのASMR歌枠を聞きながらこれを書いていることを表明しておく。

☆令和4年1月22日追記

 大幅に追加し、また伏字を解除しました。



 アインシュタインは言った。

『ものごとはできるかぎりシンプルにすべきだ。しかし、シンプルすぎてもいけない。』

僕が新しい概念に出会ったとき、それへの僕の姿勢を決めるために、新しい概念をできるだけ簡潔に記述したくなる。

アイドルを「神」(多神教における神。特に日本の神社に祀られている神)と記述したのは、まさにそれだ。

女性のVTuberを記述するなら、既知のどんな存在が最も簡潔かつ明快に説明できるだろうか。



 女性VTuberのことは、それを揶揄する者から「キャバクラ」と言われることが多い。これは、VTuberを追っていない者が知っているのが「雑談をしている」「金を投げられる」という2点のみだからだ。

界隈の外には、所詮「その程度」の情報しかないのも無理は無い。興味がそもそも無いからだ。

VTuberに興味が無い者に(というか、どの界隈でも同じだが)、少しでもVTuberを紹介しようとしたら、まず金銭的な情報から入るのが早道だ。だから界隈の外では「金を稼いでいる」→「その手段が雑談だ」という浅い所で分析が止まってしまう。


 VTuberは、キャバクラと本質的に異なるところがいくつもある。

まず、いくら見ても基本的に無料であること。キャバクラは時間料金制である。

次に、VTuberなら同じ相手と長時間喋ることができる。キャバクラは交代制であり、法外な金額を払わない限り、はがされる。

更にキャバクラは、「こちらの話を聞いてもらう」のであって、VTuber本人の話をこちらが聞くスタイルとは決定的に異なる。

他にもお触りがあるかどうかとか、ワンチャンあるかどうかとか、いくつもあるが、とにかく致命的に異なる。



 キャバクラではないのなら、VTuberとは、いったい、何なのか。僕らはVをどのように扱ったらよいのか。また、気持ちの良い推し活をするために、何を念頭に置き、重要視し、何を無視すべきなのか。





※






 女性VTuberは、「オタサーの姫」に似ている。


僕は基本的に女性のVTuberを見ているので、「姫」という表現になる。もしかしたら、性別を反転させれば男性VTuberについても同じことが言えるかもしれないが、これは推測なので断言は避けよう。



・VTuberはファンと非常に頻繁に交流をすることができる。

・VTuberはファンに、公開する情報を制限することができ、また裏垢を持っていて、そちらで情報を出すことができる。

・ファンはVTuberに貢ぐ。

・ファンはVTuberの機嫌を損ねないように、褒める。

・ファンはVTuberの公開されていない情報を知ろうとする。

・ファンは自治ルールを勝手に作り出し、そのルールに外れた者を叩く。


 これらは、サービスの提供を適切に行おうとする配信者側と、その活動をできるだけ快適にしようと考えるファンとが、色々考えて結果的にこうなっているので、最初から「オタサーの姫」ムーブをしようとしてファンが動いているのではない。僕自身、「オタサーの姫」がめちゃくちゃに嫌いなので、これは命を懸けて言える。


僕は大学時代に入っていたオタサークルの後輩にオタサーの姫が4つ下にいて、僕の3つ下の後輩複数がその取り巻きとなっていた。

その取り巻く様子が非常に醜く、またTwitterにて僕が姫にリプライを飛ばした際に非常に不快な経験をしたので、オタサーの姫の構造に敏感になっている。


 VTuberとそのファンは、構造上オタサーの姫とその取り巻きに酷似している。それを発見したとき、絶望と諦めが僕を襲ったものだ。




 しかし、決めている。僕は彼女らを推すと。


 まず、VTuberは「ロール」なので、その「中身」について言及することは厳禁である。

 例えば「おしん」が放映されて主人公が飢えていた時期に、TV局に米が届いたとのことだが、これはおしんのロールとTV局にいる俳優との区別がつけられていないから起こったことだ。

僕らはロールと中身を別にして考えることができる。そうだろう?


 次に、VTuberが建前を設けた時には、「そういうルールである」と全てを承諾する必要がある。

 例えば将棋を指すときに、一手目に飛車を「ぶ~~ん」と掴んで「グワシャー」と相手の玉将にぶち込むことは、物理的にはできる。しかし、そんなことをしても面白くもなんともない。

ゲームを面白くするためのルールは守る必要がある。


 アイドルVTuberを推すためには、「褒める」必要がある。

 これには色々と理由があるが、根本的には「アイドルは、褒めさせるサービスだから」に集約される。褒めてこそ面白い・価値のある界隈だ。

 例えばマスゲームは全員が一致して動く必要がある。「俺は自由だ~」と変な動きをすると、全体にとって不利益となる。全員が一致して褒めているからこそ、得られるものがある。それに外れた者は荒らしであり、つまみ出されるべき存在だ。



 アイドルVTuberを、「サークルの姫」とすると、謎であった様々なV界隈の不文律が説明できる。


 まず、「伝書鳩がなぜダメか」。こんなの、他のサークルの姫のことを話題に出したら、場の一体感が削がれるからに決まっている。

 次に、「なぜVの中身の人物に交際相手がいても問題ないか」。サークルの姫はロールであり、その中身がどうなっていようと、配信等で見せる建前がロールの本体だからだ。

 更に、「なぜ素性を隠さねばならないのか」。これは、姫たちには手を出さないという了解のもと姫扱いしているからだ。

 そして僕が一番知りたかった、「なぜV同士の会話にファンが横やりを入れてはいけないか」。

サークルの姫同士が語っている所に、横からリプライを投げ込むということは、姫との間にある不可視の垣根を取り払ってしまうことに繋がる。姫に積極的に影響を与えてはならないという了解があるのだ。


 さて、アイドルが何か不祥事みたいなことを起こした場合、僕らはそれを糾弾べきだろうか?

いや、違う。

僕らは「姫扱い」を楽しんでいるのだ。それを自覚するならば、どんなにひどい言い訳であろうと、バレバレの嘘であろうとも、それを受け入れるべきだ。それがV界隈を最も効率よく楽しむ方法である。

 いくら、佐藤希が(Vではないが……)誰かと同棲していることを否定した所で、苦しい言い訳は通らない。

しかし、ファンはそういう「どうでもいいこと」は無視して姫を推しているのだ。「清楚で無垢」という設定の佐藤を推しているのだ。それにファンにだって、それぞれに生活がある。佐藤が誰と交際していようと、ファンの生活に大きい影響は与えない。





 僕らは「サークルの姫を推している」ということに自覚的になるべきだ。

 「なんだかわからないもの」を推しているのでは、結局、メン限の価値等について説明できないだろう。

 そして姫を誇るべきだ。堂々と推せ。サークルの姫が、一生そのサークルに所属しているとは限らないと、知っているだろう。


 メン限についてわかりづらい人がいるかもしれないから補足する。

 いつもの配信が、誰でも姫を囲むのに参加できる広場で行われている雑談とするならば、メン限は鍵をかけた会議室で行われる内緒話だ。

 内緒話の内容を周りに言いふらす者は著しく信用を無くす。メン限壁紙等を外に持ち出すのも同じだ。



 鳴神裁を見ていて、内容は面白いと思っていたのだが、一貫して、「それをしたVTuberは、いったい何のルールを破ったのか?」「バチャ豚は、どのように悪いことをしているのか?」という部分について説明が無い。

彼の道徳でもって、独裁的に裁いているが、では何が理想のVTuberなのかは語られない。

「アイドルVとは、サークルの姫である」という位置づけは、鳴神の道徳観のアンチテーゼたりうる。まあそもそもテーゼが明文化されてないから反論も何も無いんだけど。

 なんか嘘ついたり不倫したりするのはいけない、というガキの理屈で裁いているわけだが、結局Vって褒めサービスの中心にいるってだけで、「鳴神が安心して褒めることができる対象」ではないんだよな。DWUだって、牡丹きいだって、それを褒めるファンがいる。その界隈に土足で上がりこんで姫を貶したところで、姫扱い自体が悪いわけではないはずだ。


 僕の好きな言い回しを使えば、「そういうゲームなんだよ」だ。


※



 心境の変化から、普通に公開するように直しました。

2022年1月11日火曜日

幼なじみが取るべき戦略

(引用始め)

 https://twitter.com/HAL9152/status/1474151694003236866

アニメや漫画に出てくる幼馴染キャラは、突発的に現れる「おもしれー女」に負けることが多いです。


幼馴染という最高のポテンシャルを持ちながら、なぜ幼馴染はおもしれー女に負けてしまうのか。

この法則は「要塞」と「よく機動する軍隊」の違いからヒントを得ることが出来ます(続

https://twitter.com/HAL9152/status/1474151788903563264

つまり

・一緒に下校する

・お昼を一緒に食べる

・お弁当を作る

・自宅に呼ぶ、行く


と言った外周の要衝を予め抑えておき、おもしれー女が現れた際に牽制や警戒、また簡易な迎撃を行える様にする事で、おもしれー女の初動を停滞させる事で対応を可能とするのです

(引用終わり)


https://twitter.com/nattosansai/status/1474552937351626753

重要な考察。


「1話までに」これを押さえているのが「ラムネ」(2005年)の近衛七海。

佐倉裕美・中里ひかりの登場前に、高校中で(いや、町中で)関係を認識させ、誰にも何もさせない盤面を作った。

ここに鮎川美空が来たところで、波風など立たない。


幼なじみかくあるべし。

https://youtube.com/watch?v=M0Zc5REWaJc

https://twitter.com/nattosansai/status/1474556767820742656

ラムネマジで大好き。

七海が好きっていうよりも、主人公たちの穏やかな、しかし極めて強固な絆が安心させてくれるんだよな。12話延々とイチャイチャしまくる大変すばらしいアニメです。

言い換えると、七海は1話までの支城構築だけでなく、積極的な攻撃を怠らない。この関係を凌駕するのは不可能。

2022年1月10日月曜日

映画感想「アイの歌声を聴かせて」

 https://twitter.com/nattosansai/status/1473947935176273920

「アイの歌声を聴かせて」観賞。


いやあ感動した。何しろ感動した。

色々ケチをつけようとすれば、ツッコミ所はあるけど、

細けえこたぁ、いいんだよ!!!

感動できるストーリーと、適したテンポがあれば、何でもいいの!!


有休使って観てよかったあああ

TLで紹介してくれた人たち、ありがとう!


AI(SF的に正確な表現でない)の詩音と、主人公悟美、十真の青春物語。

詩音は極秘のチューリングテストを行うべく、悟美の高校に転入する。しかし、詩音の行動は全て悟美を幸せにするためにされていて…

悟美と十真たちは、詩音の秘密を守りながら、テスト期間の5日間を乗り切ることができるのか!?


いやこれ書いといてアレだけど、ベッタベタも良い所の手垢の付き様のストーリーなんだよな。

子供だけの秘密。スゴイやつと仲良しになる。敵は子供扱いしてくる大人。力を合わせてそれをかいくぐり、最後はもっと偉い大人がデウス・エクス・マキナする。

でもいいの!!幸せだったから!!!!!


新しいことは無くてもいい。大切なのは、「幸せかどうか」。

詩音はそう語っていたように思う。

劇中のIoTの技術は、現在の延長で、物珍しさは無い。それらは近未来感を出すためというより、むしろ、それらを詩音が動かして舞台装置とするために存在していた。


それが、目を瞠るほど最高!!!


学校の放送機械、メガソーラー、風力発電機は、まるで「2001年宇宙の旅」の宇宙船のダンスの如く、詩音と悟美たちを彩った。

ミュージカルは楽しければ正義。だからこの映画は「これでいい」。

12話のアニメシリーズを見た後のような読後感。心地よい。


わかりやすく明るい、幸せな物語。満足!!!


「ストーリーが在り来たり」と評価したけど、それであって面白いというのは強い。

「飽きない」からだ。次に何が起こるかわかっているのに面白いというのは非常に強い。


現に僕はまた、何度でも見たいもん。

ミュージカルばりに歌いまくる詩音にまた会いたい。歌声を聴かせて。


舞台は「佐渡島」。しかし、パッと見は山形県上山市の「スカイタワー41」。

この世界では景部市という街が丸ごと星間エレクトロニクスの企業城下町みたいになってたので、都市計画なんていくらでも好きにできちゃうだろうな。

景部市が佐渡なら、情報規制がしやすそうだし、星間にも都合がよさそう。


詩音の歌声、どっかで聞いたことあると思ったら「まれ」のOPで毎朝聞いていたわ。土屋太鳳いいな。

主人公悟美は福原遥。優しい声で良かった。ゆるキャン△の演技も良かったので、今後も応援したい。俳優としても声優としても。


大原さやかの母親役、好き………!(語彙力)


ラストシーンに、急に詩音が出てきても驚かないぞと思って構えていたが、出てこなかった。その日の朝には、まだ詩音の処遇が決まってなかったもんね。

展開がご都合主義のわりに、「できないこと」が多く、それがまた本作の面白さに繋がっている。あるいは「子供の不自由さ」の表現かもしれない。


綾と後藤のエピソードや、杉山のエピソードは、連続TVアニメの4~9話くらいに出てきそうな話だった。最初には敵か味方かわからなかった、秘密を共有し合っているだけの繋がりしかなかった同士が、詩音によって「幸せ」になる。

そして最終盤、力を合わせて、詩音に恩返しをする。

感動よ。

2022年1月9日日曜日

令和3年12月tweet(ホロライブ関連)

 https://twitter.com/nattosansai/status/1465885654810652679

少なくとも日本のアイドルは「神」である。唯一神GODではなく、多神教の神。ライブ会場は神社、ライブは祭。

グッズを買ったりスパチャ投げるのを「お布施」と言うことがある。これは実情に即した適切な表現だ。

「先週A神社に参詣して、今週はB神社に参詣する」が不自然でないのは、多神教だから。


多神教でなく、唯一神を崇める人は、油を注がれたり洗礼を受けたりすると、信教が固定される。

アイドルを「唯一神」として見る人は、複数のアイドルのライブに行く者を「浮気者」となじるかもしれないが、そもそも日本のアイドルは多神教の神々として売り出されてるのだから、的外れな指摘だ。


https://twitter.com/nattosansai/status/1479386890499674118

神社では、みんなで神様を祀ってお祭りを楽しんで、願い事をするときにはお布施や賽銭を投げ、お布施で境内の寄進の名前を連ねて、認知されなくても気に病まず、神社や神輿が立派になると嬉しくて、たまに他の神社にお賽銭投げに行く。

全部アイドルVTuberで説明可能。事実上同じなのよ(持論)

それでいて、思うように行かないことや夢のような奇跡、信念と努力、成長と切磋琢磨、紡がれるストーリーがあるから、アイドルを推すのはやめられないんだよね


https://twitter.com/nattosansai/status/1467499589981077504

「有名人同士のリプライの応酬に他人がリプライをする」の何が良くないのか、俺はわからないので誰か教えてくれ。

有名人のツイートそのものにはリプライしてよくて、なぜツリーになるとダメなのか。

https://twitter.com/nattosansai/status/1466477888350285827

「Twitterで、ホロメン同士がリプライで会話している所に割り込みリプライ飛ばすな」ってハナシ、僕は「避けるべき行為」として定義したくない。

一言でいうと「自治厨乙」だ。

同じ一個のTwitter垢として対等だぞ。ホロメンをなぜ特別扱いする必要がある?

単に「お前が見たくない」ってだけだろ。


https://twitter.com/nattosansai/status/1467518179954262016

船長と掃除屋の応酬を例に出しますと、

画像1(末尾を選択した場合)では、両者のリプが全て表示されますが、

画像2(途中を選択した場合)では、結局省略されます。

「画像1」を成果物として作る場合、最終的に途中の他人のリプライは見えなくなるので、別に問題ないのでは?と考えます。




https://twitter.com/nattosansai/status/1473223988814188555

かなココのクリスマスはだな、

ココは家族と過ごすから帰省するんだよ。で24夜は二人とも配信する。

かなたんは開始Tweetと同時に「配信始めた」てDMを送る。これは互いの部屋でドタバタして隣の部屋に聞こえないようにする日常の作業(妄想)。ココはそのとき帰省してるから、その作業は不要だけど、つい、慣れでDM送っちゃうんだよね。

でもココは、それを指摘せずに、DMに「了解」といつもの通り送るんだよ。律儀に自分も始めるとき「配信開始」って送ってさ。

かなたんの「配信おわり」のDMの後、ココから「まあ私部屋にいないけどな」と送られてきて、かなたんは初めて気づく。でも、この二人はそんなこと今更大して面白くないから、「wwwwwwwww」「LMAO」とだけ往復して、「来月どこ旅行する?」「たまには北国もいいな〜。天気が良いところがいい!」「それは運次第だな」「うっ、運次第だと、やばいかも……」と普段どおりの会話を始めるんだ。


この妄想マジでクリスマス何も関係ないな



https://twitter.com/nattosansai/status/1472910510597505025

どこかで見たような顔だ





2021年12月11日土曜日

ホロライブの二次創作設定2(ポルカ)

見てぇ…ポルカがケーキ屋のバイトで寒空の中震えてケーキを売り、クタクタになりながら売れ残ったケーキ1つもらって帰宅し、玄関で靴をぬぐ時によろけてケーキの箱を踏み抜くとこが見てぇよ…


 という「かにぼなーら」氏のツイートが刺さったので、アレンジして、思いつくがままに一篇書いてみました。かわいそうは可愛い。

正確には「設定」というわけではないですが……まあいいか。


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 時刻は、12月25日0時。人もまばらとなった樺幌駅北口の地下通路の中、赤い帽子を目深にかぶった女がいた。

「ケーキ……ケーキ、要りませんか……?」

ポルカは、クリスマスケーキを売っていた。道端や駅の中ではないのは、警官に捕まるからである。そう店長に教えられた。

「ケーキ要りませんか?甘くておいしい、クリスマスケーキだよ。」

足を止める者はいない。手に白い立方体のようなものを持った者すらいる。彼らに、この3,500円の菓子を売りつけるのは、無理と言うものだ。


 ポルカは11月分の家賃と12月分の家賃をまだ支払っていない。食費と光熱費、歌の月謝に圧迫されて捻出できず、12月は日払いのバイトを可能な限り掛け持ちして金を貯めていた。それでも11月分にあと1万2千円がどうしても足りない。12月分に至っては目途すらついていない。

ポルカは、今日中に1万2千円を調達して、26日朝イチに大家に振り込まなければ、家賃を2か月分滞納したかどにより、1月から住む場所が無くなる。それはポルカの夢の終わりを意味する。


7時間前に売り始めた時には、あんなにいた人が、もう数えるほどしかいない。「0時30分までに帰ってこい」と言われている。なるほど、これから粘ってもケーキは売れないだろうし、むしろ生ものは傷んでしまう。

ポルカは、荷物をまとめてその場を立ち去らざるを得なかった。



 カランカラン

CLOSEDが掲げられた店の扉をくぐる音も、今日のポルカにとっては自分を責めるような響きを感じさせた。

「おう、戻ったな。ケーキは売れたのか?」

ポルカは、予想はしていたものの、その言葉に肩をこわばらせ俯いた。

店内を片付ける店長は、まだ店内にいた。日付も替わった店舗には、他に誰もいない。当然ながら店舗でもケーキを売っていたが、他の従業員は23時までに全員帰った。

「おい、ケーキは売れたのか」

店長は、念を押すように繰り返す。

ポルカは、売上金とお釣り入れと持ち出し帳簿を店長に渡した後、店の玄関に隠すように置いておいたケーキを、怖ず怖ずと手繰り寄せた。

「ひぃ、ふぅ、み、…、…」

店長は売れ残ったケーキの箱の数を数え始めたが、数え上げるたびに声が小さくなっていき、ついに無言となった。

「……あの、……あの、……」

ポルカは、体の向きこそ店長の方に向けていたが、顔を上げることはとてもできなかった。売れなかったのは事実だし、もはや申し開きをする余地は無い。


「バイトぉ!!お前、売ってこいっ言(つ)ったのは25個だったよなァ!!なんで11個も売れ残ってやがるんだ!!」

「はいぃ……」

店長の怒号が響き渡る。

今年のケーキの売り上げは、ただでさえ不振であった。ポルカに持たせたケーキ以外にも、店舗売りの分でいくらか売れ残りがあり、それは店舗で業務をしていたバイトに持ち帰らせていた。


「なんで売って来ないんだ!!おい!?11個も、どうしろって言うんだよ!!!?」

「はいぃ……」

本当は店長も、自分で何を言っているのか論理的な思考ができていない。売れなかったものは売れなかった、それ以外なんでもない。しかし、店の経済事情も手伝って、つい怒鳴り声が出てしまう。

ポルカは、自分の責任を思い、何も言えない。声が震える。

「うぅ……すみません……」

「3,500円のケーキだぞ!!25個、9万円入る前提で、店をやってんだ!ここに11個も残ってたら、4万円も足りないんだぞ!!お前の今日の日当の5倍だ!意味わかってんのか!!?」

「ひぐっ……ずみ……すびばせ……」

「てめぇ!!泣いて4万円できるなら俺はいくらだって泣くぞ!!お前!!!?」

「はぃぃ……」

泣きたくて泣いているのではない。自らの力不足と、金銭的な不安とで圧し潰されて、体から水分が絞り出されてくるのだった。

ポルカには、もはや何の策も無い。深く深く首を差し出して、目頭から逆流して鼻梁から伝わる涙を、床にぽたぽた垂らすことしかできない。



 30秒ほど、ポルカには永遠とも思われる長さの沈黙が過ぎた。

店長としても、どれだけ怒っても金が出てくるわけではない。怒りも、時間によって減衰していくものだ。

「はあ……仕方ないな……。お前は今日の日当持って、さっさと帰れ。俺は片づけをするから」

店長はポルカを睨めつけるのをやめて、工房の方に戻って行こうとした。

「てん…店長!!」

ポルカは、しかし、怒られて終わりではない。頼れる人がいない。今のところ、この店長しかいないのだ。

「何だ、ケーキなら持って帰っていいぞ。2つでも3つでも」

「その……」

ポルカは、俯いたまま崩れ落ちるようにその場にうずくまった。

店舗の中央のテーブルに置かれた給料袋には、「尾丸 8,000円」と書かれている。

「店長!!!!4千円貸してください!!!」

絞り出すように叫んだ。

ポルカには、ここでしか、金を調達する手段が無い。ケーキは25日は委託分のみなので、店舗は休みである。今日ここで、店長に頼むしか、ポルカのできることは無い。


店長の顔が、再び険しくなっていく。

「はあ……?お前、何言っているんだ?」

「来月には必ず返します!!家賃がたり……足りなくて……!」

「お前は!!ただでさえ4万円の損害出しておいて!!日当分だけじゃ足りなくておかわりってかァ!!??」

「すみません、本当に……でも、本当に、お願いします……」

「ずいぶんとわがままお嬢ちゃんだなあ!!?おじちゃんが何でも買ってあげようか!!!?あぁ!!!!?」

「すみません、すみません……」

いよいよ店長の声は怒りに震えてきた。

ポルカは店長の靴を前に、額をタイルの床にこすりつける。踏みつけられてもいい、蹴られてもいい。何を犠牲にしても、しがみつかなければならない。



 「尾丸」

一転、店長は静かな声で伝える。

「顔を上げろ、尾丸」

ポルカは涙と鼻水が鼻筋のところで混じり合った汚い顔を店長に向けた。

店長は、真剣な、しかし穏やかな目をしていた。

「俺は18の時にケーキ修業を始めた。その時にお前と同じことをした。お前には、夢が、あるんだな?」

「は……っあ゛い!」

ポルカはぐちゃぐちゃな顔で、しかしこの世で最も美しい瞳で、店長を見つめて応えた。

「わかったよ」

店長は自分の財布を取り出し、紙を1枚差し出して言った。

ポルカは、それを、うやうやしく両手で受け取る。

「最初で最後。1万円だ。お前の夢を応援する。とっておけ。出世払いだ」

「あり……ありぎゃふほざいます!!!!」

ポルカは再度、額を床に叩きつけた。



 クリスマスイブは終わった。世間のカップルは幸せを享受し、小さな子供は期待を胸に眠るだろう。

ポルカは、なんとか調達できた先月分の家賃を大事にしまい、ケーキをカゴに3個も積んだママチャリで帰路についた。

白い息を細く吐く。ポルカは、さっきまで過度の緊張に晒されて感じていなかった寒さを、ようやく意識し始めた。冬至からほんの2日である。雪こそ降っていないものの、寒風吹きすさぶ真冬の空気は、ポルカの体温を確実に奪っていた。貧乏な身で、マフラーはボロボロ、上着も薄いものしか羽織っていない。

ポルカは、情けをかけられたものの、孤独であった。不安とストレスと空腹と寒さは相乗され、ポルカの体力と集中力を削っていく。歯がかみ合わない。


「はぁ…っくしょん!」

交差点を通り過ぎるときに、ちょうど、くしゃみが出てしまった。横断歩道から歩道に乗り上げる瞬間、自転車が揺れて、前カゴに載せていたケーキが1つ、右方の車道に転がり落ちた。

「あぁっ!」

ポルカはとっさに右手を伸ばしてケーキを落とすまいとした。しかしその手は空を切り、逆に自転車はバランスを失い、段差で揺れた衝撃で2つ目のケーキが左方に飛び出した。

ポルカは混乱して両手をハンドルから離してしまった。今度こそ操縦を失った自転車は縁石に衝突し、前のめりに転倒した。ポルカは体を投げ出され、受け身も取れずに顔から道路に叩きつけられた。しかし、幸か不幸か顔面はちょうど投げ出された3つ目のケーキに突っ込んだので、切り傷を負うことはなかった。

周りには誰もいなかった。助け起こしてくれる者も、心配してくれる者も。ポルカは、無言で立ち上がった。自身のけがが大したことがないことを確認すると、無性に腹が減ってきた。3つ目のケーキは、自分の顔と体でぺちゃんこになり、2つ目のケーキは自転車の後方にあった……ど真ん中に自転車のタイヤ痕が残っている。最初に投げ出されたケーキの箱は車道に、あっ、たった今乗用車に踏みつぶされた。



 「うぐ、えぐ、えっ……」

ポルカの目から止め処なく涙が噴き出した。

人生って、こんなにつらいものだったっけ。

しかし、お腹がすいた……

ポルカは、3つ目のケーキの箱の中身の、まだ食べられる部分を手ですくって口に押し込んだ。


----------ケーキ要りませんか?甘くておいしい、クリスマスケーキだよ。


ポルカはその味を堪能することはできず、しょっぱいイチゴと砂利混じりのスポンジケーキを夢中で食べていた。12月25日午前1時30分のことである。



メリー、メリークリスマス。

あなたに、主の加護があらんことを。




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なんか、書いててすごくつらくなってくるんですけど。

まあこのつらい経験の後、修行が実って、夢をかなえつつある、って所でお許しください。