2023年7月20日木曜日

二次創作小説「封筒と2枚の便箋」

 封筒と2枚の便箋
この作品は、2022年4月30日 12:03に投稿された作品です。
~「だいじなもの」と書かれたフブキの宝箱には、1通の手紙が収められている。
封筒の中には、便箋が2枚入っている。
鍵のかかったフブキの心の中の宝箱には、1通の手紙が大切にしまわれている。
封筒の中には、便箋が3枚入っている。~
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〒173-0003
バーチャル東京都カバー区ホロライブ町1-6-1
白上フブキ様
大神ミオより
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「   フブキへ。

 突然のお手紙、びっくりさせちゃったよね。うちとフブキの仲で、手紙なんて初めてだもんね。
 Discordも、DMも、通話も繋げられなくてごめん。直接言うとまとまらなくなっちゃいそうだから、手紙を書くことにしたんだ。読んでくれると嬉しいな。

 うち、フブキとまつりが一緒になるって聞いて、とっても嬉しいよ。大好きなフブキと、素敵な仲間のまつりが、二人とも一気に幸せになるんだもん。うちも嬉しいに決まってる。
 でも、昨日は本当に突然だったから、少しびっくりして、座りこんで泣いちゃったり、部屋を飛び出したりなんかして、驚かせてしまってごめんなさい。なんでもないの。
 お祝いしてるし、応援するよ。嘘じゃない。


 うちは、フブキに出会ってから、人生(狼生、かな?)が変わったよ。山奥から出ることになって、たくさんの人との縁ができた。
 ホロライブの仲間と出会って、一緒に配信したり、歌を歌ったり、ダンスの練習したりして、とっても楽しかった。今も、毎日楽しいよ。
 それは、フブキがうちを山から連れ出してくれたおかげだよ。フブキは可愛くて、優しくて、うちを色々な人に紹介してくれたよね。
 今のうちの人間関係とお仕事と生活は、全部フブキと出会ってからのものだよ。だから、今のうちにとって」

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「フブキが全てなんだなあって、今、考えてる。フブキが喜んでくれるなら、フブキが求めるなら、うちは何だってできる。

フブキなしでは、今のうちはない。
フブキ、愛してる。

 うちの全ては、フブキでできている。なのになんでうちはフブキの全てじゃないの?
 うちは、フブキがいないと何もできないんだよ。フブキがうちのこと、声とか歌とか好きって言ってくれたから、自信が持てたし、配信だってできてた。フブキが言ってくれたことが今のうちの全部なんだよ。
フブキはこれから、うちにかけてくれる言葉は無くなってしまうの?フブキがうちだけを応援してくれないと、うちはがんばれないよ。うちはフブキがいないとダメなんだよ。
フブキはこれから毎日、うちじゃなくてまつりにお話しするの?まつりとだけお話しして、まつりだけ応援して、まつりだけを元気づける言葉をまつりに言って、うちには言ってくれないの?
 うちはフブキの一番じゃなくなるの?まつりがフブキの一番になるの?

違う違うチガウチガウチガウちがうちがう違うまつりは、最初から、うちと会うずっとずっと前から、フブキの一番だったの?まつりがフブキの大事な人なの?うちがフブキの一番だった時は一度も無     かった?
これまでずっと、フブキはまつりのことを見ていたの?うちは可愛くて優しいフブキの何を見ていたの?うちが見ていたフブキはまつりのことが一番好きなフブキなの?ねえ、うちはフブキに何もできないの?うちと、まつ」

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「フブキ、昨日の事、本当におめでとう。
 二人のこと、ずっとずっと応援しているよ。

 この手紙の2枚目は、一生のお願いだから、一回読んだら捨てて。
 うちは、フブキには嘘をつきたくないし、心を隠したくない。うちが思ってることを、フブキに全部伝えなくちゃ、うちが壊れちゃう。

 だから、どうしても読んでほしくて、書いちゃった。迷惑だったよね。ごめんね。わがままでごめん。
 だけど、これっきりにするから、許して。

 今は、これからの事、あんまり考えられないや。

 少ししたら、また連絡するね。


心からの親友へ


ミオより」


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pixivにて「改ページ」という技術を知って、構想を練った作品です。破線は改ページ箇所を示します。
ページごとに、封筒と、便箋1枚目、2枚目、3枚目を表現しました。徐々に気持ちが昂る所を表現できたと思います。また便箋2枚目と3枚目にも何らかの内容があることをも匂わせています。
手書きで便箋を書くことを考え、実際書いてみましたが、僕の男文字でミオちゃんの手紙を表現することは難しく、泣く泣くボツとなりました。