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2025年2月12日水曜日

アニメ感想「メイクアガール」

 メイクアガール観ました。

うん、種崎敦美好きだ。CGアニメが派手でとても面白かった。


途中までごく王道で、後半で変化を入れてきた感じの映画でした。王道だからこそ端折れて尺を短くできたのだろう。

カーチェイス後の展開を「人を選ぶ」「衝撃!」という評が多いけど、言うほどか?




以下ネタバレ。




0号のことを登場人物が「第三人類」と呼んでいることや、色々な描写から、主人公・明が「第二人類」であろうと考察されているが、どうも僕は違和感を持っている。もしそうなら明は肉体的に成長することが可能である部分において、「第三人類」よりも高性能だからだ。それが可能なら稲葉博士は0号(あるいは、エヴァンゲリオンにちなんで『レイ』とでも呼ぼうか)をさっさと作って、家族として明と暮らさせればよいではないか。まあ原作者がそうだと言っているなら、そういうことなのか……。


これまで人口に膾炙した「AIに自我が生ずるか」という定番の上に立つ、いち作品という感想。


ストーリーテリング的な意味で、突拍子もない展開を作るためには、世界設定は比較的普通な中に超ヤバイ奴を1人ブチ込むのが簡単で、本作では稲葉博士がそれ。何か違和感がある時には、「不可解もしょうがないよ。だって天才のやることだもん」で片付けてしまう。それはちょっと不誠実ではないか。

2023年3月5日日曜日

アニメ感想「ひろがるスカイプリキュア」~10話

 1話ずつ、その時点で知っている情報だけで感想を書いています。順に見ている人の感想として読んでいただければ幸いです。


 1話

スカイランド王国に突然現れたカバトンは中々手ごわい。あっという間に王城に侵入し、王の手から姫をさらってしまった。ソラとの対決では、放屁攻撃等搦め手も織り交ぜておりけっこう現実的に強い。俺TUEEEEEEE。

ソラの身体能力を見せるための尺が設けられている。体操選手のようだ。ましろに握られた手は隠せぬ恐怖に震えるが、それでも引かない。「ヒーローの出番です!」は最高にかっこいい。

変身シーン、プリキュアと言うよりアイドルっぽい。やっぱ女の子はアイドルに憧れるものなのか。バチコーン☆というウインクにやられた。俺今死にました。


2話

お姫様抱っことか主従契約とかもう……これはオタクを殺しに来ている。ソラちゃん最高にカッコよくて最高に可愛くて、その上関係性でもエモさを出して来るとか強すぎなんだが。主役じゃん。

プリキュアと言えば主役はピンクと思い込んでたが、色々情報を見て、初めて「今作の主役は青キュア」と知るの巻。すっげえ。次世代のプリキュアって感じ。

そうそう、プリキュアと言えば、映画New Stageで「『友達を守りたい』、そんな優しい気持ちを持つ女の子は、誰でもプリキュアになれる」(キュアミューズ)が印象深いが、その概念は「Hugっとプリキュア」で大きく転換した。今作は「友達を守りたい」はあるかもしれないけど、「ヒーローになりたい」がプリキュアになる鍵なのかもしれん。

ばあちゃんがリモートで観戦。マジで何者なんだ。少なくともただモノではない。プリキュアのことも知っているか。現状、ソラの周りにプリキュアのお助け役がいないので、ばあちゃんはその役目?

5追記:「本物のヒーローを見ちゃったから! 」の対比

5追記:お友達から


3話

ばあちゃんの出自、意外とすぐに明かしている。これは、「視聴者が知ってて登場人物が知らない」というのを避けるためか?「サリー・アン問題」は、3歳児には難しく、もう少し年齢が上がれば理解が進むという。非定型発達児も、苦手とするところだ。展開としてどちらでも可能なら、わかりやすい方を選んだということだろう。

生身でもかなり強いソラ。スカイランド神拳!

めっ!可愛い

5追記:「ふっわふわのまっしろわた雲・ましろちゃん」と「プリンセスエル・キラキラ輝く私の一番星」

5追記:「隣に友達がいますから」


4話
ソラの早朝ジョギングに付き合うましろちゃんは、「そのままでいいんです」と言われてたけど、「何かの憧れや目標がないといけないのかな」と悩む。でも、「優しさ」という観点で見れば元々持っていた才能が生かせる、という話だった。まあ「優しい」って、他に特徴が無い人を褒めるのに使われることが多いから難しい言葉だけど、他人のことをよく見て行動するましろを表す言葉としては適しているかもね。
ソラはすぐにひらがなをマスターするくらい非常に利発な子だから「疑う」という考え方を知れば罠にも気づけただろうけど、バカ正直でひっかかったり、隠し事ができなかったりと誠実推し。
スカイは変身さえしてしまえば敵をワンパン。プリズムが手数でどうにか相手してたのと対比される。視聴者側としては、どちらかといえばましろに感情移入するよね。すごい力を持った敵とキュアスカイ。その力になりたい、そんなプリズムの気持ちがわかる。
5追記:「ましろさんは、今のましろさんのままでいいんです」
5追記:「私なんか? そんな事言うな! そんな事、誰にも言わせるな!」

5話
プリキュア戦力が充実した時に無暗に攻めてこないザブトン、やはり強いね。今作は登場人物が非常に理知的。ともあれパワハラ上司から詰められればカバピョンも体力を振り絞ってやるしかない。カバトンのパワーは食べ物から得ているようだ。あのでっぷり肥っていたカバトンがあんなに痩せて……なんかカバトンに同情してきている自分がいる……。
横断歩道のあちらとこちら、ビルのこちらとあちらで描写される二人の距離。一人きりでヒーローの修行をしてきたソラは、他人と協力することに慣れておらず、また協力してもらう方法を知らないかもしれない。プリキュアの仲間として、「ましろさん」ではなく「プリズム」として、5話にして合体必殺技が出て絆を強調している。
「ふたりはプリキュア」。「ともだち」。象徴的な言葉が多く出た回だった。……ちょっとまて、「わ」と書かずに「は」と書けるのはガチですごいぞ。しかも「プリキュア」をカタカナで分け書きしている。ソラ、どんだけ頭良いんだ。
横断歩道のこちらとあちら、ビル屋上のこちらとあちら。右から左の視点移動。

6話
友達という概念に疎かったソラは、もしかすると日本に来て初めて「寂しい」という感情を持ったのかもしれん。異世界から落っこちてきて、一番一緒にいる同世代の子と離れ離れになるのはやっぱり辛いわな。
滅茶苦茶良いシーンで登場するカバトンに「尺の無駄です!」は完全に同意!しかしプリキュアでメタ発言って、結構珍しいね。
カバトンは、5話まではかなりがんばってたけど、今回からギャグに振ったなあ。

7話
典型的な学校登校回。
すごい勢いで日本語の文法や文字体系をマスターしたソラなら、急に中学校にブチ込まれても余裕なのだろう。運動能力は、鍛えているだけあって、さすがの一言。
「ヒーローガール」初出か。前作の結界が無いから、正体がバレるのも時間の問題の気がする。
変身時、スカイの声だけなのは少し寂しいね。プリズムの声も聞かせてくれ~!

8話
多段ロケットや定置プリズムショットで空中の敵に迫るのは面白い。それでも、なかなか届かないあたり、カバトンの優秀さが光る。しかもツバサとエルの隙を突いてエルを略取。ツバサ排出までの動きが完璧。
多段ロケット失敗の際、スカイがビルに墜落する時の音が小さくて良い。空中のかなり上から見ている感が伝わる。
やはり男性プリキュアは違和感が先に立つな……
体当たりつよい

9話
歓迎パーティは、される側よりもする側の方が楽しいものよ。
ソラちゃん、字がうまい。好き。
今回もスルーされるカバトン。6話の再現だ。
ましろの良さは「寄り添う姿勢」なのかもしれない。「ふわり広がる優しい光」だ。でも「優しさ」って表現するのが難しいよね。
やっぱカバトンの屁攻撃強いよね。
陽を背に飛び蹴り!

10話
しつこいほど「少年」と呼び続けるあげはに反発するツバサ。それは自身が「子供扱い」されているように感じて、嫌だったのかもしれない。また、あげはの気ままな性格も、ツバサの生真面目な性格とは隔たりがある。
そんな中でも、あげははツバサの正義や賢さを信頼していて、敵に捕まっても打開策を考えていた。良いタッグになると思わせる面白い回だった。
険しいコースを選んだソラが、迷わずましろの手を引いて山を登っていったのは、友情を感じて非常に良かったです。

2022年10月1日土曜日

アニメ感想「リコリス・リコイル」

  シエル先生に強力に薦められたため、見ました。全体として絵が非常にきれいで、特にキャラクターの美麗さは息をのむほどです。

 1話ずつ、その時点で知っている情報だけで感想を書いています。順に見ている人の感想として読んでいただければ幸いです。

 ここに書くかどうか迷ったのですが、各話で僕がどのくらい満足したかを10点満点で採点しました。絵が綺麗なので点数は高めです。



以下、ネタバレ注意。



リコリス・リコイル1話9点

 女の子が銃をパンパン撃ってて可愛いなと思いました。胸がデカいのはあまり好みでないので、千束よりもたきなの方が好みかな。

 変な演技臭さをできるだけ排し、淡々と任務をこなすかっこよさが◎。戦隊ものでもシンプルな名乗りが好きな僕はとても嬉しい。

 専門用語がたくさん出てきたけれど、繋がりと関係が整理整頓されていて理解しやすい。丁寧な作りの話だと思った。


リコリス・リコイル2話6点

 しかし傍若無人だなこの女子高生。機密情報が周りにどう聞こえるかとかを全く気にしないし、周囲もそれを気に留めない。石ころ帽子でもかぶってるかのようだ。

 孤児がどうのというのは1話でも出てきた。この作品は「明るいガンスリ」だと思って見ているからその程度の設定は大丈夫。しかし、国家機関なんだからパスポートくらい取れるようにしてやれよ。

 あまりに当たらない敵の弾、そして当たる千束の弾。MADLAXかなんかかな?


リコリス・リコイル3話8点

 サクラはわかりやすい噛ませ犬だ。サクラとフキ、そして千束との戦闘能力の隔たりを見せることで、千束の有能さが引き立つ。

 千束やたきな、フキなどは人間がかなりできている方で、DAの少女たちは基本的にサクラと同じくらい性根が曲がっているのだろうと考える。DAでは、DAの組織が全てなので、DA内で認められるためには同僚は蹴落としてナンボなのだろう。DAの指令を無視することが信じられないのも同様。

 サクラもそうだが、たきなも大概、小娘だ。理不尽なことについて、組織が「正義であるべき」だなんて思っていた。DA本部での模擬戦で吹っ切るきっかけを作れた。

 千束が噴水周囲でたきなをこれ見よがしに抱き上げたのは、「周りの目なんてどうでもいい。今、たきながしたいことをして」というメッセージに違いない。尊い。

 模擬戦って、そんなすぐにセッティングしてもらえるものなの?予定は無かったよね?


リコリス・リコイル4話10点

 さかなー!

 たきなの笑顔が見られた。DAの精神的枷が外れたたきなが、千束の奔放な明るさに巻き込まれるのにだんだんと慣れていくのが可愛い。

 たきなにも、「可愛い」と言われて喜ぶ感情があるのは幸いなことだ。

 たきなの真面目な性格はそう簡単には変わらない、というか、変わらないでほしいと思う。千束は年間パスポートまで持ちながら、チンアナゴやタツノオトシゴについて何の知識も無い。知識を駆使しながら知的好奇心を働かせるたきなは、やはりちさととは異なる性格だ。しかし、互いを想う気持ちには、性格の違いなんて関係ない。

 ところで、こいつら何歳だろう?


リコリス・リコイル5話5点

 興醒め。これまでの設定台無し。北押上駅の警備ザル、ミズキさん迂闊すぎ、たきなの身のこなしに精彩無し、松下さん(偽)のどんでん返しのために細部を軽視。気に入らない。

 さすがにここまで派手にやっておいて、本当に世間に一切バレないというのは少し虫が良すぎないかねえ。そのへんの警察官も北押上駅に入れるくらい、警備もザルなのに。

 水上バスが東京を走る、ねえ。夢のある話で。どんだけ交通量要ると思っているんだよ。


リコリス・リコイル6話5点

 弾をも避ける千束にジャンケンで挑むなんて、たきな、油断しすぎだろう……と思ってたらやっぱり説明された。いや飛んでくる弾を筋肉の動きと銃口を見て動体視力で避けるくらいでしょ?出す瞬間に腕だけで判別できるに決まってるだろ。手を変えるだの変えないだのの問題ではない。

 今回は千束が敵さんに捕まってる。今回の、真島さん?は素人さんじゃないので若干強いのかもしれないけど、やはり違和感。暗闇の中、逆光の状態で、殺す勢いで走ってくる車に乗ってる真島の銃弾を避けきってこれは、ちょっとアンバランスに過ぎませんかね。

 雑魚を全部倒すときに真島さんだけ立ってる等、カッコつけ描写が多くなってきている。5話と6話で、リコリコを見る際の姿勢が悪い方に変わった。


リコリス・リコイル7話8点

 なるほど、わかった。リコリコの楽しみ方は、こう色々な衣装を千束とたきなが着るのを愛でるというのを主眼にしたら良いんだな。

 ドレス姿の千束すごく可愛い。綺麗と言うよりも、しっかりと小娘感が出ていてとても良い。くるみが入店時に止められてたけど、千束とたきなはなぜ止められなかったんだ?どう見ても未成年だろ。

 アラン機関のペンダントを、千束が常につけていたのは、松波に偶然会ったときに感謝を示すため。宿願が叶って良かったね。


リコリス・リコイル8話9点

 ウン〇回。

 Twitterのつぶやきみたいな演出は、止めたらちゃんと読めるようになってて好感。「おいしいんだけど・・・・・」アニメをコマ送りで見る、古のオタクへの愛を感じる。

 たきなが千束の私生活にどんどん踏み入ろうとする感じ、立場的にも精神的にもバディである感じ。実際、それは必要なんだろうけど、あからさまに顔を赤らめたりベタベタするんじゃなくて、態度や言動の表現でそれを見せるのが素晴らしい。

 千束、あんな絡み方したら、吉松さんも来ないよそりゃあ。何のために会員限定高級クラブに行ってると思ってんだ。


リコリス・リコイル9話10点

 今週もたきなが可愛い。髪の上からマフラーを巻いた後にできる、髪のたわみを好きでない者がいようか?

 わかりやすく傷つくたきな。千束と最後の思い出にデートに出かけるのはとっても可愛い。服を見て、パンケーキ食べて水族館に行くのは、4話で千束に紹介されて楽しかった所をなぞってる。

 たきながデートを主導する時は、スケジュールを管理して予定通りに事を運ぼうとするたきな流。それでも、予定どおり行かないこともある。そんなとき千束の「やりたいことをやる」精神はとても役に立つ。

 結局、たきなは自分と、自分の周囲が大事すぎて、千変万化の世間に対応するのに慣れていない。そこの所、アラン機関に命を拾ってもらった千束は、世のため人のためを心掛けているから柔軟だ。


リコリス・リコイル10話9点

 リコリコ閉店のお知らせ。

 たきなの優先順位は4話で逆転してしまって、DAに戻るのも全て千束のため。たきなの表情は感情を見せないが、その中には千束への強い愛がある。

 千束の晴れ着、とても可愛い。ミカが着せたら、その思いはひとしおだ。

 アラン機関は、人間の才能を何よりも優先する機関だった。それは千束のこれまでの半生の正義とは異なっているけれど、わからないわけじゃない。「ギフテッド」というが、アラン機関はその技術を独占して、民生利用をさせないようにしている。真島がイラつくのもよくわかる。

 でも真島さん、警察署の襲撃時にもわかったとおり、DAの隠蔽って大したことないでしょ?一般の民草は平和ボケしてるかもしれないけど、刺激が全くないほどではないと思うよ。


リコリス・リコイル11話4点

 もはや少女による殺し屋集団リコリスを隠す余裕がなくなったDA。真島による暴露が無くても、普通にバレてただろう。

 フキチーム、もうめちゃくちゃ。所詮小娘。こいつらが因縁の相手だってわかってるはずなのに、司令部はなぜこいつらを同じチームにした?本当にいつも思うけど司令部ガチで無能だよな。

 初心者が銃を初めて持って、リコリスを射殺!!?非常ベル鳴らしたのにエレベータ動いた!?「かっこいいシーン」を描写したいがために、ちょっと全体的に芝居がかりすぎて、せっかくのかっこいいたきなの登場シーンも陰ってしまう。



 リコリス・リコイル12話7点
 たきなとリコリコの面々が参戦して形勢逆転。耳が良い真島の耳元で大きな音を鳴らしてひるませる手法を、描写だけで説明するスピード感を重視した表現。
 たきなの必死さが可愛い。千束との時間が、たきなの最優先事項になっている。DAをクビになった経緯について謝罪を受けても、全く意に介さない態度が出ている。
 たきなが吉松の暗躍を全部説明してくれた。視聴者にとって優しい。アラン機関は本当に金持ちの道楽だった。自身でDAみたいなの作っててもよさそうだけど、そういうのには興味ないのね。「実はカバンの中に替えの心臓有ります」って展開は無いの?
 延空木もDAも、バックドアでUSBメモリ差すのが王道なのね。Walnutもロボタも、同じ技術で張り合っているとしたら、Walnutはロボタの完全上位互換と言えそう。
 リコリスはやはり、ただの戦闘マシーンで、不意打ちや罠にはめっぽう弱いと見える。延空木で真島と再会する千束は、半分「罠でも構わない」と思ってエレベーターを出ただろうが、たきなは絶対にそれに反応して千束を一人にすべきではなかった。

 あんだけ人を殺しておいて、リコリスはかなり抜けている。そのへんも雑な設定だよなあ。
 雑と言えば、リリベルも相当。リコリコでは、リコリスばっかり活躍して、リリベルの存在はほとんど示唆されない。リリベルは他の現場で暗躍しているとして、表舞台でリコリスの後塵を拝しているということは、「テロ組織に狙われる役はリコリスに任せてリリベルは本当に秘密裏に動く」ってことなのかな?だとすれば、リコリスを生かしておいた方が、延空木の事件後にリリベルが白日の下に晒される危険は減るだろうに。
ま、ただの舞台装置だな。

リコリス・リコイル13話8点
 冒頭千束が掴みかかられたあたりから強いプロレス臭。と思ってたら本当にプロレスだった。真島はバランスどうのこうのと言ってたけど、結局のところアランの申し子のクセに「本気で打ち込める何か」を見つけられず暴力に走ったということなのね。暴走族と同じだ。
 あのさ、千束を助けるのがたきなで、サクラを助けるのはフキなら、エリカはたきなと一緒に上がれよ。千束との感動のシーンを演出したいがためにいい加減すぎるだろ。
 喫茶リコリコは千束の居場所なので、千束が生き返ったら再開するってわけね。数話前まで僕らが見ていた、温かいお店が復活。良かった良かった。

 総括
 王道の展開、定番のシチュエーションが連続する作品だった。複雑な設定には、奇をてらった進行は無理がある。安心して見られ、アニメ初心者にも堂々と進められる作品だ。
 おおまかに、3話までの「登場人物の説明パート」4話から9話までの「温かな日常パート」10話以降の「終わらせ展開パート」の3つに分けられる。このような構成も、キャラクター主体のアニメではごく一般的で、ストレスが少ない。
 人を殺せるけど殺さない、表舞台には出てこないけど超強いヒーロー。人殺しみたいなヨゴレ役は大人の男に押し付ければ大丈夫。老人かと思いきや幼女、味方かと思いきや敵、謎に包まれたすごい組織、死ぬ敵、死なない味方。主人公たちの強さを引き立たせるために、やけに弱く描かれるモブ。女の子同士の友情、嫉妬、同性愛。固い組織の人間が知る、普通の女の子と同じような楽しい幸せ。
 面白くて絵が綺麗で演技臭いプロレス、それがリコリス・リコイルだった。


合計97/130点

2022年2月4日金曜日

映画感想「大怪獣のあとしまつ」

 一行しか読めない人向け:「映画『大怪獣のあとしまつ』は『怪獣映画』ではなく『少女漫画』である。」


「大怪獣のあとしまつ」の感想を書く。

※印以降はネタバレありで書くので、ネタバレを見たくない人は※以下を決して読まないように。


 一言でいうと「子供だまし」の映画であった。「子供だまし」というのは子供しか楽しめないという意味だが、これは大人が没入しようとしても不可能であるという意味でもある。







 まず、怪獣映画や災害映画は、作中の人物が皆怪獣や災害に注目していることが面白いのだと思うのだが、「大怪獣のあとしまつ」については、大怪獣に真面目に向き合う者が誰一人としていない。焼きそば食べようと思って行ったのに、焼きそば味のピラフ出てきたような感じだ。

 映画が始まって、怪獣の話が始まるぞ~ワクワクと思っていた僕は、主人公とかそこらへんの恋愛模様が急に始まってマジで何が何だかわからなかった。イケメンや美女が出てきたが、そのへんの解説は誰かにおかませする。


・子供だまし1「デウス・エクス・マキナ」

 作品冒頭と最後に出てくる「デウス・エクス・マキナ」は、中二病罹患者がよく使う語感がカッコイイ言葉であるが、これが「作品を批判するために作られた言葉」ではあることは有名である。というか、モノを作る者でその真の意味を知らない者はいない。

 要するに、「夢オチ」に近く、「なんかよくわからないことが起きて解決しました」という結末のことを言う。

 最終盤に、光の戦士が覚醒して怪獣を宇宙に放り出して映画は終わる。「じゃあ最初からソレやれよ」という感じで、それまでの展開はほとんど意味を失くした。

 制作者が何を意図して「デウス・エクス・マキナ」を良い意味で使おうとしたかは全く不明だが、やりたかったのは怪獣モノ・災害モノではなかったということだけは確かだ。


・子供だまし2「下ネタ」

 週刊少年誌程度のレベルの低い下ネタが息もつかせない勢いで連発され、作品の雰囲気を再生不可能なレベルにまで毀損した。

 大の大人がウンコとかゲロとか連呼している姿は、子供だから楽しめるのであって、大人がそれを見たところで面白いという感想は持たない。キスシーンはたくさんあったが、性交シーンは無く、所詮は男子小学生レベルである。

 また、男性器が黒塗りされており、あんなにうるさく入れている下ネタについてすら本気になることができていない。


・子供だまし3「時系列の切断」

 人類側が抗戦した形跡が全く見えない。正直な所、何日間日本列島を徘徊したのかとか、どんな攻撃が加えられたのかは、どうでもいい。内閣が首班となって怪獣に徹底抗戦したのならば、内閣に、特務隊が首班となってであれば、特務隊に、「怪獣が生きていた時、こうしていた」という経験の蓄積や危機感の連続があるはずだ。

 しかし、今作にはそれが一切無い。

 内閣も緊張感が無く、会議室には談笑が絶えない。責任の押し付け合いの様子は、他国が大怪獣について述べているのと全く同じ構図だ。自身の組織で対応した経緯が微塵も感じられない。特に、召集令状が発されていることから、徴兵制になっている、つまり志願制では兵が集まらないほど国全体が悲惨な状況になっていたことが示唆されるのに、この状況というのは、絶対にありえないか、徴兵制の施行から相当の年月が経っているはずだ。しかし作品の舞台が「2021年」と明示されており、矛盾である。

 あと、作品内で2回、攻撃機か輸送機かわからないが、「2号機」とやらが飛んでいるシーンがあるが、2回とも俳優が空を見上げるだけで、どのような兵器なのかが示されない。人類がどのように兵器を開発等して大怪獣に対抗し戦ったのかがわからない。少しでもそれが見られるシーンがあれば、と思ったのだが。


・子供だまし4「作戦の無秩序さ」

 いくつかの作戦が登場するが、とにかく雑で泥縄。蓮舫のような政治家がメンツのためだけに被災地に一番乗りしたり、他部署と連携せずに出し抜いて成果を求めようとしたり(公務員はそれをしないために給与がそこそこなんですよ)、特務隊が何の防護服も無しにうろついたり、未確認の細菌による影響を「キノコが生える」程度の演出で軽視したり、大怪獣を押し流すためだけにダムを破壊したり、一旦ガスが抜けた経緯があるのにその穴を利用しようとせずに別の穴開けようと大規模作戦を展開したり、もう何もかもが雑で見ていられなかった。

 濱田岳が山田涼介を覚醒させるためにミサイルをぶち込む作戦を進めたとしたら、到底割に合わない。最初から別の手段でそれをやれ。最後に観客を驚かせるためだけに、最初から最後まで色々なことが伏せられたままであった。観客に対して決定的に不誠実だ。



 俳優が見れればいいっていう層は、本当にこういう脚本でも見ていられるのか……?

 そういえば、この作品の主要な売り物であるかっこいい・美人な俳優数人についてのみ、下ネタが使用されていなかった。つまりこの作品にとって下ネタとは、「こいつはただのモブだからキラキラした目で見なくていいよ」という記号なのであろう。

 以前、少女漫画的な「リアル」とは、イケメン以外の解像度が著しく低く、モブについては見えていても全部スルーするという話を聞いたことがある。それを考え、「『大怪獣のあとしまつ』は『少女漫画』である」という仮説を立てた。この考え方を取り入れれば、比較的、この映画の価値不明な部分を説明できるかもしれない。


 イケメンを見るために劇場に行った女はきっと楽しめたことだろう。

 そしてイケメンの相手は美人でなければ顰蹙を買う、そのために駆り出された土屋太鳳の存在意義とは。


 「つまらない邦画」を体現したような映画であった。




余談1:

 僕は作品を評価する際に、できるだけ他作品を引き合いに出さないようにしている。

 僕は「シン・ゴジラ」が好きだから、それに似た作品を欲しがっていたことは確かだ。もしもこの作品が「シン・ゴジラ」に似た作品であったならば、それを踏襲した感想になったであろう。

 しかし、「大怪獣のあとしまつ」は、「怪獣映画」ではなく「少女漫画」であったから、今なら、その見方が不適切であったことわがかる。


余談2:

 所々ネタが多い映画であった。

 多くのネタは読み飛ばしていたが、珍しくSCPネタと思われる演出が飛び出してきたので(『許可必領域』のドア周辺)、ちょっと目を引かれてしまった。

2022年1月11日火曜日

幼なじみが取るべき戦略

(引用始め)

 https://twitter.com/HAL9152/status/1474151694003236866

アニメや漫画に出てくる幼馴染キャラは、突発的に現れる「おもしれー女」に負けることが多いです。


幼馴染という最高のポテンシャルを持ちながら、なぜ幼馴染はおもしれー女に負けてしまうのか。

この法則は「要塞」と「よく機動する軍隊」の違いからヒントを得ることが出来ます(続

https://twitter.com/HAL9152/status/1474151788903563264

つまり

・一緒に下校する

・お昼を一緒に食べる

・お弁当を作る

・自宅に呼ぶ、行く


と言った外周の要衝を予め抑えておき、おもしれー女が現れた際に牽制や警戒、また簡易な迎撃を行える様にする事で、おもしれー女の初動を停滞させる事で対応を可能とするのです

(引用終わり)


https://twitter.com/nattosansai/status/1474552937351626753

重要な考察。


「1話までに」これを押さえているのが「ラムネ」(2005年)の近衛七海。

佐倉裕美・中里ひかりの登場前に、高校中で(いや、町中で)関係を認識させ、誰にも何もさせない盤面を作った。

ここに鮎川美空が来たところで、波風など立たない。


幼なじみかくあるべし。

https://youtube.com/watch?v=M0Zc5REWaJc

https://twitter.com/nattosansai/status/1474556767820742656

ラムネマジで大好き。

七海が好きっていうよりも、主人公たちの穏やかな、しかし極めて強固な絆が安心させてくれるんだよな。12話延々とイチャイチャしまくる大変すばらしいアニメです。

言い換えると、七海は1話までの支城構築だけでなく、積極的な攻撃を怠らない。この関係を凌駕するのは不可能。

2022年1月10日月曜日

映画感想「アイの歌声を聴かせて」

 https://twitter.com/nattosansai/status/1473947935176273920

「アイの歌声を聴かせて」観賞。


いやあ感動した。何しろ感動した。

色々ケチをつけようとすれば、ツッコミ所はあるけど、

細けえこたぁ、いいんだよ!!!

感動できるストーリーと、適したテンポがあれば、何でもいいの!!


有休使って観てよかったあああ

TLで紹介してくれた人たち、ありがとう!


AI(SF的に正確な表現でない)の詩音と、主人公悟美、十真の青春物語。

詩音は極秘のチューリングテストを行うべく、悟美の高校に転入する。しかし、詩音の行動は全て悟美を幸せにするためにされていて…

悟美と十真たちは、詩音の秘密を守りながら、テスト期間の5日間を乗り切ることができるのか!?


いやこれ書いといてアレだけど、ベッタベタも良い所の手垢の付き様のストーリーなんだよな。

子供だけの秘密。スゴイやつと仲良しになる。敵は子供扱いしてくる大人。力を合わせてそれをかいくぐり、最後はもっと偉い大人がデウス・エクス・マキナする。

でもいいの!!幸せだったから!!!!!


新しいことは無くてもいい。大切なのは、「幸せかどうか」。

詩音はそう語っていたように思う。

劇中のIoTの技術は、現在の延長で、物珍しさは無い。それらは近未来感を出すためというより、むしろ、それらを詩音が動かして舞台装置とするために存在していた。


それが、目を瞠るほど最高!!!


学校の放送機械、メガソーラー、風力発電機は、まるで「2001年宇宙の旅」の宇宙船のダンスの如く、詩音と悟美たちを彩った。

ミュージカルは楽しければ正義。だからこの映画は「これでいい」。

12話のアニメシリーズを見た後のような読後感。心地よい。


わかりやすく明るい、幸せな物語。満足!!!


「ストーリーが在り来たり」と評価したけど、それであって面白いというのは強い。

「飽きない」からだ。次に何が起こるかわかっているのに面白いというのは非常に強い。


現に僕はまた、何度でも見たいもん。

ミュージカルばりに歌いまくる詩音にまた会いたい。歌声を聴かせて。


舞台は「佐渡島」。しかし、パッと見は山形県上山市の「スカイタワー41」。

この世界では景部市という街が丸ごと星間エレクトロニクスの企業城下町みたいになってたので、都市計画なんていくらでも好きにできちゃうだろうな。

景部市が佐渡なら、情報規制がしやすそうだし、星間にも都合がよさそう。


詩音の歌声、どっかで聞いたことあると思ったら「まれ」のOPで毎朝聞いていたわ。土屋太鳳いいな。

主人公悟美は福原遥。優しい声で良かった。ゆるキャン△の演技も良かったので、今後も応援したい。俳優としても声優としても。


大原さやかの母親役、好き………!(語彙力)


ラストシーンに、急に詩音が出てきても驚かないぞと思って構えていたが、出てこなかった。その日の朝には、まだ詩音の処遇が決まってなかったもんね。

展開がご都合主義のわりに、「できないこと」が多く、それがまた本作の面白さに繋がっている。あるいは「子供の不自由さ」の表現かもしれない。


綾と後藤のエピソードや、杉山のエピソードは、連続TVアニメの4~9話くらいに出てきそうな話だった。最初には敵か味方かわからなかった、秘密を共有し合っているだけの繋がりしかなかった同士が、詩音によって「幸せ」になる。

そして最終盤、力を合わせて、詩音に恩返しをする。

感動よ。

2019年4月1日月曜日

同人誌感想「朝潮はいい匂いがする」「スキ キライ スキ」

以下は2019.1.12のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C95-02)
誌名:「朝潮はいい匂いがする」「スキ キライ スキ」
サークル名:面舵いっぱいいっぱい
初出:C95


艦これ健全本。マンガ。
朝潮は絶対いい匂いするよ。
朝潮本も霞本もとても可愛かったので両方紹介したい。提督ラブの霞が本音を出してくれるととても可愛いという当たり前の話だが、そういうところで潤滑油になってくれるのはお酒の力だなと思う。

例の死者が出たのはこのサークルの近く。

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=72329749

同人誌感想「三年牢獄②」

以下は2019.1.12のpostの転載です。

コミケ戦利品感想(C95-01)
誌名:「三年牢獄②」
サークル名:ツキトコオリノ
初出:C95

艦これ健全本。マンガ。
艦これのシリアス系の本で「解体されたり、負傷したりした艦娘は、その後どうなるの?」という切り口は多い。これもその仲間で、秋雲が5人いる。「解体された後の艦娘は、秘密保持のため年金を支給されながら3年間この町で過ごす。」
各人が生き生きと動いて気持ちよい。群像劇なので、個々人のストーリーがそれほど長く語られないのが少しもったいない。後書きの部分に各艦娘がどのようにして「三年牢獄」に来たのかの設定が書き連ねてあるが、ストーリーというとそこがメインか?
今後いかようにも広がる可能性があるので期待。マンガだけならpixivで全部読める。

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=72066570

同人誌感想「レヴィアタンの悔恨」

以下は2018.5.27のpostの転載です。


コミケ戦利品感想
誌名:「レヴィアタンの悔恨」
サークル名:ホンノキモチヤ
初出:C83

いつ買ったかわからないけど、たぶんC84くらいだと思う。同時にモバマス諸星きらり本「恋するきらり」を買った覚えがあるから
僕はシュタゲをほとんど知らず、アニメを見ただけなので、本作を完全には理解してはいない。それでも、素晴らしい作品であると胸を張って薦められる。

Steins;Gateの紅莉栖本。性交シーンは無くはないけど、成人指定はではない程度。ホンノキモチヤはこの本の前に数冊Steins;Gate本を出していて、当作はその総集編のような作り方をしている。けれど、この編集の仕方は非常に特徴的で、単純に「総集編」とは紹介できない。

Pixivリンク先にマンガが載っているので、興味を持ったら読んでみてほしい。レポートに書いたような装丁になっている部分が、過去に当サークルが発表したSteins;Gate本の一部なのだ。鈴羽編と同様に、フェイリス編、ルカ子編、まゆり編があり、これら4本を作中作として包括して「レヴィアタンの悔恨」はできている!かくして「レヴィアタンの悔恨」は3年がかりで完成した傑作なのだ、そりゃあシュタゲにわかの僕でも楽しめたはずだ。
各ヒロインとの、倫太郎の話も良いが、やはり紅莉栖との愛が美しく、紅莉栖の心象描写も秀逸。

ホンノキモチヤはお気に入りのサークルで、モバマス本、ラブライブ!本、ラブライブ!サンシャイン本とコミケに通うたび同人誌を買っていた。今もよしまる本描いてるかなあ?

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=32275902

同人誌感想「国際公式ルール麻雀(国際麻将・中国麻将)解説 第2版」

以下は2018.2.5のpostの転載です。


いつのコミケで買ったのか覚えてないので、とりあえずここで。

コミケ戦利品感想(C91-02)
誌名:「国際公式ルール麻雀(国際麻将・中国麻将)解説 第2版」
サークル名:まいさんの日記
初出:C87

タイトル読んで字のごとく解説本。
日本麻雀がどれだけ魔改造されているかがわかる。ただ、「じゃあ中国麻将の方が優れているか」っていったら、別にそうでもない。チートイツが24点ってなんなの……チンイーソーと同じ点数かよ......
※複合役がいっぱいあるので、単純計算はできません
http://d.hatena.ne.jp/maisan/
http://www.green.dti.ne.jp/maisan/c_mahjong/doujin.html

同人誌感想「『ファンタジー世界の徴税』と『現実の昔の徴税』」

以下は2016.12.29のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C91-01)
誌名:「『ファンタジー世界の徴税』と『現実の昔の徴税』」
サークル名:黒カリンのど飴
初出:C91

TRPG島で出会った本。
コメ、麦、ジャガイモ等の収量の違いや、それを徴税する際の小作人の工夫、また流通の仕組みを簡単に教えてくれる。
TRPGに実際に落とし込めるかどうかは微妙だが、基本のところを把握するのは何においても大事なものだ。


同人誌感想「廻る季節とキュート・ポップ」

以下は2016.8.14のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C90-01)
誌名:「廻る季節とキュート・ポップ」
サークル名:世界はそれを逃避と呼ぶんだぜ
初出:C90



デレマス健全本。二次創作小説。

「安楽椅子探偵文香と、助手のありす」という立ち位置だが、単純に「事件が起こって解決する」……というものではなく、2人のアイドルとしての実績を構築しながら話を進めているので読んでいて飽きない。また、ありすの心理を、一個の人間としてしっかり描いていて見事の一言。

ミステリというと、主人公たちが突拍子もないことを推理して、ジャーン実はこうだったんです、そんなのわかるかアホ!という感想を得ることも少なくないが、本同人誌は文香の推理の筋道を指し示すヒントは答え合わせの前に全部書いてあり、ストレスを感じない。難解なミステリを求める人がこの同人誌を買うとは思えないので、適切なレベルと考える。

また、筆者の技量として、高い文章力が冴えており、妙な間や違和感を与えられなかったのも大きい評価点。それで「うっ」となってしまって、読むのを止めてしまった本も、多いので。

文香とありすとの組み合わせは非常によく見られる。公式の組み合わせはアニメが発祥だが、この二人の組み合わせを考えついてしまえば、かなり親和性の高い2人であることがわかる。
ニコニコ静画にも「鷺沢文香 橘ありす 秘密の小部屋」という作品で表されている。本同人誌のイメージその通りなので、参照してみると面白い。
デレステでも「生存本能ヴァルキュリア」「咲いてJewel」と2回もユニットを組んでいる。この中では、文香はありすのあこがれの的となってとても仲が良い。可愛い。

文香の知識量と穏やかさがありすの大人へのあこがれの具現になり、ありすの現実的な考え方と明確な意思表示が文香の駆動力になっているため、大変バランスの良い関係となっている。

ありふみ可愛いなあ、幸せだなあ……


https://twitter.com/youichi_9393/status/764810884610875392

同人誌感想ハトゼロイラストレーションカッコカリ!」

以下は2016.1.29のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C89-12)
誌名:「ハトゼロイラストレーションカッコカリ!」
サークル名:シフトライトアリスメティック
初出:C89

艦これイラスト本。妙高型の4人が表紙なので、後述の大淀×明石本と同じサークルの同人誌かどうか一目で判じ難くなってる。中にはラフもあるけどまるゆとかイクとかが可愛い。とにかくフルカラーなので、個々の艦娘が可愛い可愛い。普段イラスト本は買わないが、このイラスト本は買って正解と思った。
C87初出の大淀×明石本。今ではすっかり艦隊に溶け込んだ明石と大淀。とはいえやはりこの2人は「裏方」としての立ち位置が定着しており、カップリングも多い。明石の方があまり攻め型ではないことから、大淀が攻めることが多い。……3連作中の1作目だけ買ってしまった……。おそらく3冊とも読んでいれば面白いだろうと思う。なお同時に買ったC89初出の本は、1冊で完結していた。

c89お品書き/鳩@/pixiv
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=54283150

同人誌感想「「恋人がサンタクロース」」



以下は2016.5.2のpostの転載です。

コミケ戦利品感想(C89-11)
誌名:「恋人がサンタクロース」
サークル名:たんぽぽ定食
初出:C89


デレマス健全本。
穏やかなオタ同士の神谷奈緒と荒木比奈のコンビ。言われてみれば共通項はあるが、珍しい取り合わせよね。でもpixiv百科事典にページがあるし、意外と有名な組み合わせなのかな……と思ったら、このサークルの作品しかリンクが無かった。
比奈は奈緒より年上なので、奈緒が困った時の良い相談相手になりそう。比奈は比奈で、他のオタアイドルよりは奈緒くらいの雰囲気の子が相手の方が気が合いそう。考えれば考えるほど、お似合いの二人だ。奈緒って、意外とトライアドプリムスでは最も年上だから、比奈はその影のサポートという意味で非常に大事な存在になるに違いないと思った。

C89 お品書きです。/にゃも。/pixiv
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=54227768

同人誌感想「「LOVE FOR U !!!」」

以下は2016.5.1のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C89-10)
誌名:「LOVE FOR U !!!」
サークル名:lost summer
初出:C84


デレマス健全本。
「トライアドプリムス本」というよりは「りんなおかれん」本。「トライアドプリムス」という名が初めて出た直後のコミケでの初出本なので。「制服コレクション」で人気が出たユニットでもあるため、制服シーンがそれぞれに描かれている。
なんて言うんだろう、読んでいて安心する感じ。初出が早いから、正統派な感じだからかな…?
凛、奈緒、加蓮、それぞれの特徴をつかみ魅力的に見せている漫画で好き。今は奈緒推しのようなので期待。

りんなおかれん/noto/pixiv
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37285571

同人誌感想「少女トライアド」

以下は2016.5.1のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C89-09)
誌名:「少女トライアド」
サークル名:RACTICA
初出:C88
デレマス健全本。
RACTICAは加蓮メーンのサークルで、トライアドプリムスを構成する3人(北条加蓮、渋谷凛、神谷奈緒)が登場人物となることが多い。僕は奈緒Pなので、絡みの多いトライアドプリムスの本はとても良いと思います。

C89の本はほぼ加蓮のみの描写だったので、C88のこちらを紹介。凛と奈緒が加蓮をどれだけ溺愛しているかが伝わってくる作品となっている。他のサークルの本で狂ったようにアプローチする展開が描かれることもあるが、本誌くらいの距離感がたまらなく好き。
筆者の加蓮愛も伝わってくる。加蓮のコマは他の2名とくらべて気合いの入り方が全然違うww

RACTICA
http://ractica.com/

同人誌感想「いきものずかんUNRELEASED①」

以下は2016.3.21のpostの転載です。

コミケ戦利品感想(C89-08)
誌名:「いきものずかんUNRELEASED①」
サークル名:もりちか
初出:C89



絵が可愛い!プロかよ!!と思ったらプロだった。

勉強になるし、事実だからこそ面白い表現がたくさん。

キャラクター付けも週刊連載に耐えうるクオリティなので、普通に流通に乗っている漫画を読むくらいに楽しめる。フルカラーだし。

C89新刊 「いきものずかん」/まるたぁ小屋
http://www.marutar.com/2015/20151218053001.htm

同人誌感想「首輪日記9」

以下は2016.3.21のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C89-07)
誌名:「首輪日記9」
サークル名:無名芸
初出:C77


日常的に首輪をつけている主人公と、その彼氏、および周囲の日常を描く4コマ形式の漫画。
特別に異常なものとしてではなく、「ごくありふれた、ただの性的嗜好のひとつ」として首輪のある日常が描かれているのがたいへん良い。奇異なものを見る目ではなく、その心理まで現実的に描いている。しかも、首輪をつけたままの主人公とごく自然に付き合う友人もいて……これ作ってる人たち、ホントに首輪付けてるんじゃないか?
それを把握した上で、「首輪日記9」の「自分も世界の一つと気づくとき」を含む4本+αの漫画を読むことで、より面白さが伝わってくる。他人の人生の一端を垣間見ることができるような、非常に価値のある同人誌だ。
コミケ89で見つけて、在庫が置かれていた「首輪日記」7~13各1部と特別編を買った。計算すると、締めて2,500円くらい(同時に購入した『彼女→人形』も含めて)するんだけど、「全部1部ずつください。いくらですか?」と聞くと「古いのが多いので、まとめて800円でいいです」とかそんな感じで言われ、「いや、価値があると思うから買うんです。」と押し問答して結局2,000円だけ渡して購入した。その選択は正解だったと考える。

同人/漫画/無名芸
http://tsurime.maid.ne.jp/dojin/

同人誌感想「いろかたおりがみ」



以下は2016.2.3のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C89-06)
誌名(ゲーム名):「いろかたおりがみ」
サークル名:FullPowerSideAttack
初出:2015.10.27独自サイトにて

「おだい」カードに描かれた45の図形を目指して、決まった色パターンの4×4の折り紙を折るゲーム!
アナログゲームで、単純なようで頭を使う。子供も取り組めるようになってるけど、結構難しいので、これ大人向けじゃないかな……?
面白いので、今コミケ戦利品の中では最も一般人受けが良い(というか、他は見せられないものが多い……)。「あ」や「い」は、なんとかできるとしても、考え込んでしまう「おだい」も多い。
ウェブサイトからダウンロードできるので、色紙をたくさんプリントアウトして、ゆっくり悩もうと思う。

http://www.irokata.net/

同人誌感想「真夏の佳日」

以下は2016.1.31のpostの転載です。


コミケ戦利品感想(C89-05)
誌名:「真夏の佳日」
サークル名:御茶ノ水木人会
初出:C88



2日目で買った、艦これの敷波本。
pixivでは「事後に定評のあるわたらい」などで有名な渡会けいじ氏のサークル。「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」新垣あやせ、「僕は友達が少ない」志熊理科等、pixivではかなりの数の「事後」イラストを投稿しているが、なんとその毒牙(?)が敷波に向けられるとは……。

敷波を連れて、実家に赴く提督。その意図とは、敷波とケッコンする予定をぶち上げるためだった。年相応に、小学校高学年らしい反応をする敷波の、精一杯の背伸びが……
どうみても事後です。本当にありがとうございました。
C89の新刊も買いましたが(わたらいがよく描くドジっ子五月雨本でしたが)、事後って感じじゃなかったので今回は取り上げません。

わたらいって、漫画も書くんだ。今度からちゃんとチェックしよう。そう思いました。

C88 艦これ敷波本/わたらい/pixiv
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=51935998