2019年3月21日木曜日

映画感想「アリータ バトルエンジェル」

以下は2019.2.22のpostの転載です。特記あるコメントは元POSTについたものを転載しました。

どうも、銃夢ゼロ知識の私がハリウッド版をいきなり見たですよ。

以下の感想は原作読んでない+見る機会自体が無かった人が書いてるから注意してね。一回しか見てないから記憶違いもあるかも。

多くの人が評価する映像の美しさは、疑いようがない。グリュシカが最初にアリータにのされるときの、腕のちぎれ方は息を飲んだ。

どうでもいいことを先に述べると、「モーターボール」の試合が「IGPX」みたいだったなと思った。無論、IGPXの方がこれを真似したんだと思うけど。


さて、作品全体が面白いか面白くないかといえば、面白くなかった。
理由は、うまいこと言い表せないが、「一貫性が無い」に集約されるかな。

アリータ(仮)はゴミ捨て場で見つかり、イド父ちゃんに育てられた。このへんでは単に「普通の女の子」としての振る舞いが求められた。まあ、それは父ちゃんのエゴだからいいんだけど。

父ちゃんが「人殺し」では無いかと気づく。→止めてみたら賞金首を狩ってた→賞金首なら許すわ^^
この意識改革の早さがどうも飲み込めない。っていうか、「サイボーグが殺された」ってニュースになってなかったっけ?賞金首なら、単にサイボーグ殺害事件とは報じられない気がする。
それから、グリュシカがイドを襲う理由もわからなかったし、アリータがハンター戦士の集うバーで「グリュシカはみんなの敵だ!」って演説を打つのも意味がわからなかった。グリュシカらセンチュリオンは何目的で動いてる存在なの?

最後までわからなかったのは、「アリータは誰の味方で誰の敵なの?」ってのが何も提示されなかったことだろうか。たぶん、ゴミ捨て場に落ちてたとはいえ、元々は火星共和国連邦製の体なんでしょ。とすれば脳みそや断片的な記憶も火星人のものだと考えるのが妥当よね。なら「ザレムを破壊せよ」という命令は、戦争における火星からの命令ってことになるよね。300年前の命令だし、ザレムがもし崩壊して落っこちてきたらクズ鉄町はその名の通り灰塵に帰すのでは?アリータはザレムもクズ鉄町も両方壊滅した世界に何を望むの?

まあ恋人がひどい目に遭って、復讐のためにノヴァをぶっ殺すってなるのは、自然だけど、「モーターボール優勝」以外にも何か方法はあるんじゃないかと思うんだが……。少年ジャンプの読みすぎでは?


以上書きなぐりだけど、少なくとも主人公が自分の記憶や出自について考える間や、意識の転換時における葛藤とかは、もう少し描いてほしかったなと。

5 件のコメント:

  1. 以下は2019.2.22のRita Cinquettiのコメントの転載です。
    わからなすぎよね
    詰め込みすぎ急ぎすぎで。

    <<以下ネタバレ>>

    前半まではまだアリータが少しずつ日常に馴染んでいきつつ、昔の記憶がフラッシュバックとかでわかるとしても

    「何度も襲撃されて、それなのに賞金首にもならずファクトリーも対応してくれない!!」ってシーンがほぼないからなんでいきなりハンターになって啖呵切ってんだかわからんし、わからんから観てて熱くなりようがない。

    火星由来の話、過去の戦争話でてくるのにアリータのボディがすごいってのと黒幕との因縁ってだけでその他の説明がないから、でその火星由来の生き残りっぽいアリータがなんで闘うの?誰のために何のために?ってのも説明なく観客置いてけぼりだし。

    イド、ヒューゴ、その他の人、シーンを詰めてるせいでそれぞれとのやりとりが散発的に短くあるだけなので、なんでその人にそこまで入れ込むの?とかこの人なんで心変わりして裏切るの?とかも描写できてないし。

    説明不足は物語だけでなく、世界観に対しても説明不足だから街の外(ウォールの映像すげえ)がどうなってるとかその辺の周辺理解もまったくできない状態になってるし。

    ほとんどのシーンが原作のここにあったシーンってのがわかるようなシーンで構成されてるので、おそらくはキャメロン的に映像化したかったシーンを原作から抽出しまくって映像化して、全部いれたら5時間オーバーとかになってる状態から、無理くりシーンの魅せの部分を残して「繋ぎ」をとっぱらってしまってるのではなかろうかと思う

    映像のクオリティ、特撮CGでのクオリティは超絶で、背景や後ろ歩いてるだけの通行人、走り抜ける車とか細部まで凝りに凝った美麗な映像できてるだけに、よりいっそうストーリー側の酷さが際立つ。
    これで映像もショボければまだバランス取れてるのに。


    ───
    そしてそれら全て踏まえた上で、原作好きな人間にとっては一番許せないレベルなのが、なんの説明もなく観てる側にとって黒幕以外の意味を持たないノヴァが、ちっともその黒さ怖さを感じさせない外見で、特徴ともいえるその謎眼鏡を外すところ。
    原作でもノヴァは一度だけ眼鏡を外すが、それは銃夢で9巻掛けて徹底的に彼の悪逆非道を描き連ねて、それで最後の最後で彼の本心が垣間見えるシーンでの所作。その「作品の根幹」とも言える重要なポイントをまったく意味なく映像として消化してしまったこと。

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  2. 以下は伊久新之助のコメントの転載です。

    おっ、ritaが感想を言語化できてる。やっぱ他人の感想という叩き台があった方が説明しやすいよね

    見てる範囲では、ノヴァさんはそれほど(比較的な意味で!)酷いことしてないので、アリータの憎しみがわからん。「アリータ殺してつれてこい」も、そこらへんのチンピラと大差ないように見えた。グリュシカ乗っ取って喋ったときに「心臓を持ってこい」って言ってたから、もしかしてこいつアリータの正体知ってんのか??と一瞬思ったが不明瞭。
    つーか、人が人(サイボーグを含む)を襲う、ということについて、イドもヒューゴもハンター戦士もセンチュリオンも別々の必要があって襲ってんのに、それらの対比を見せてくれないと、単なるヒャッハーにしか見えなくてつまらない&もったいないんだよな

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  3. 以下はRita Cinquettiのコメントの転載です。
    どれかに絞るなりまとめるなりして、もちょっと見ててわかる話にしてあるならまだしもね

    もしくは「復活した少女型サイボーグ」と助けたイド、知り合ったヒューゴとの心通わすヒューマン・ドラマに焦点当てるか、逆にバトルにのみ焦点あてるか、2時間しかないんだからどっちかに絞るべきで

    全部入れ込もうとした結果、どの面から見ても足りなさすぎてのめり込めない浅さしかなくて

    にも関わらず映像はとてもすごくておまけに各シーンそれぞれは意味深に見えるから、余計に「は?」って置いてけぼり感でちゃうし、感動っぽい台詞なんだなってのはわかるけどなんでそれが感動になるのかはまったく表現されてない状態。

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  4. 以下は今井阿見のコメントの転載です。
    感想を教えていただきありがとうございます!
    何もかもが唐突過ぎるという感想はあっても間違いない。
    話のディティールが足りてないので、感情移入はしにくい。
    原作読んでたらついていけるけど、話が細部で違うので変えてきた部分に引っかかると楽しめなくなると思う。
    チレンが必要だったかは未だにわからない。
    私ははじめからスピンオフ作品を見るような気分で鑑賞していたので楽しめたのかもしれません。

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  5. 以下は伊久新之助のコメントの転載です。

    チレンは、個人的な観点ですけど、要ると思いました。(あるいは、いても気にならなかった。)
    イドが堕とされるときに一緒だったわけだし、黒幕に一枚噛んでても不自然ではない。それにチレンがいなければヒューゴはあそこで死んでた。ヒューゴが退場したら防御リングのシーンできなくなっちゃう。

    ただ、「チレンがなぜザレムに戻りたがってるか」とか「娘の因縁強すぎるのになぜいまだにイドとの関係切ろうとしないのか」とか疑問は多い

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