以下は2011.9.22のpostの転載です。
ゆるゆり11話
また長文になってしまった。
目次
・文句なく神回
・あらすじ(リマインダ)
・細かい演出
・キャラ立て
・ソナタ形式のシナリオ
・ネタ
・文句なく神回
唯一大坪(京子の声優)の棒演技以外最高の回だった。ストーリー、キャラの立て方、幼女、ネタ、導入からオチまでの流れ、全てが完璧だった。
先に書いておくが、らき☆すた22話や日常25話、バカテスにっ11話があまり心に響かなかったのは一貫性に乏しいからだ。いつもギャグをやっている、またはぶつ切りのネタしかやらないアニメで、いきなり泣きエピソードを入れられると逆に僕は反発する。油断させておいて足をすくおうとしているように感じるからだ。
対象的に、ゆるゆり11話と同様に神回と思うのはけいおん!!20話(『またまた学園祭!』)。毎回真面目に日常を描いてこそ、登場人物たちが日常を愛する気持ちが輝く。らき☆すたなんて最悪で、元々空気作りをして視聴者をこなたに感情移入させながら、こなたをトリックスターに仕立てつつ、突然最終回近くで母ものの話を持ち出す。卑しすぎる。まあ原作がスキマ産業の漫画だから仕方ないと言えば仕方ないんだが。
・ストーリー
とりあえず全体の流れを書いておく。
ごらく部に持ち込まれたのは京子のアルバム。幼馴染のあかり・結衣との写真が多く貼られていた。「ケンカした時」のことをみんなで談義。泣き虫だった京子、ガキ大将だった結衣、幼少ちなつのガラの悪さなどのギャップが示される。現代に戻って「どうしてこうなった」となる3人。
しかし翌日の京子は何かがおかしい。それはまるで幼少時のようにおしとやか、ついでに真面目になっていた京子の姿だった。京子の異変に調子を狂わされる千鶴や綾乃。もちろんごらく部の部室も、火が消えたようになっていた。ごらく部の終了を宣言する京子。真面目な正論に真っ先に反論したのは、最も常識人だったはずの結衣。他の2人も京子との楽しい日常が好きだと同調。「叩いたら治る」ということで、おそらく殴って解決。
日が替わってごらく部部室にどこか嬉しそうに乗り込んでくる綾乃。京子は元に戻ったのだ。しかし直後にけたたましく登場したのはあかり。あかりも階段から落ちて人格が変わったのだった。無言でカナヅチ(京子)、木刀(綾乃・ちなつ)、ハリセン(千歳)、バール(結衣)を構えあかりを包囲。
劇終。
・細かい演出
幼少ちなつの顔が最も良い。んで捕まっている京子の顔も素晴らしい。それと同じくらい、ちなつが妄想内で京子に絡まれてるときのちなつの顔がエロくて可愛い。また、あかりのキャラ消失の危機を不憫そうに見つめ言葉を失ってるちなつの顔も秀逸。
テストの話題が一段落した直後あかりにのみ汗をかかせたのはなぜだろう。全員かいててもいいくらいなのに。
たんこぶやあかりの「どどっどうしたらいいの!どうしたら治るの~!」の涙の出方や綾乃にガクガク振られたときに目を回しているときの目の描き方あたりが、なんとなく古い描き方な気がする。
結衣が京子に告白するときのぬるぬる作画も中々良いが、「私はお前のくれる『楽しい』が……☆好きなんだよ!」←この☆のタイミングで結衣が京子を揺らすのが感動を呼ぶ。
ついでにラストのあかりのレイプ目。
・キャラ立て
一番はちなつ。これまでにも、端々に腹黒かったり口が悪い描写はあったが、幼少時のちなつは常に悪い奴w京子を捕まえるときも妙に手慣れていたし(弱そうな奴見つける→圧倒的逮捕術→人質虐待)、ウザそうに丁寧語になる所とか最高である。中学生京子をさらっと「残念な子」と言ったり「正直微妙」と表現したり、幼少の京子・あかりをケチョンケチョンに言ったりと、みらくるん仮装からのキャラが完全に確定した。これでちなつにも固有の(結衣に寄りかからない)特徴ができたね!……あれ?今回ってちなつ回だっけ?
次に結衣。寂しがりってのは3話に示唆されてたけど、京子の本妻たる立ち位置がより強く意識されていた。「楽しい」をくれるから好き、というのはハルヒの消失においてキョンがハルヒに対して抱いた感情と似ている。京子やあかりとも共有する、昔とのギャップもあるが、「京子を守るためにショートカット」というのは実にかっこいい。「京子は私が守ってやる!!」こんなの京子は惚れるしかないじゃんか。百合百合
あかり。「影が薄い」というネタを自覚し、その立場を守りつつもっと目立つことを全力で諦めないあかりのキャラが強烈に示された回だった。制作側はあかりの希望とは逆にスルーされることをあかりの特性だと思ってるようで、「どうしたらいいの~」と騒ぐ場面や、「私も元の京子ちゃんが好きっ」と普通な言い方をするときなど、さらっと流される描写が多かったのは絶対にわざとだ。結衣と同じくらい11話でキャラを完成させたといえる。また、「良い子」キャラも健在。幼少時には、泣き虫京子との付き合いにおいては父性的な結衣に対して母性的に振舞っているように見えた。積極的にアホやって泣き顔を晴らせたり、ちなつの水撒き攻撃にもアホやって隙を作るなど、常に空気を読んで行動できる文字通り「空気のようなキャラ」。影が薄いだのなんだの言われているが、幼少時においても中学においても、おそらくあかりがいなければゆるゆり空間は崩壊する。
通常とは違う京子に対して、生徒会室の面子がぶれないのは日常の中での異質さを表現しているのだろう。地味に櫻子・向日葵は目立つねえ。えみりんかわかわ
・シナリオ
ソナタ形式のシナリオ。10話が2年生だけの話でいつもと違ったため、序奏→提示部→展開部→再現部として日常を強く印象付け、いつものゆるゆりに戻す手法には惚れぼれする。展開部最後の「みかしーオワタ」(BGM名)からやや短い再現部に向かって、「歳納京子ー!!」と扉を開けて出てくる綾乃とレイプ目のあかりが明るい転調に合致している。もちろんゆるゆりは元々明るい日常であるから、転調というのはシリアス気味に振れた内容をいつもの空気に戻すということだ。1話前がどんなにシリアス系の終わりでも、このように力強く引き戻すことで、ゆるゆり空間の不滅性が示された。
・ネタ
アイテムにネタが多かった。
結衣キック=飛び蹴り
ポリゴンフラッシュ回避のための暗い画面
「結衣のバカ!」「ちなつちゃん好き!」「あと、……\アッカリーン/!!」
バールのような物
このおっぱい魔人!!
ウェヒヒwwww
鼻血が出てなくて調子悪い
木刀×2(修学旅行のお土産。前回からの伏線回収)
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