以下は2014.2.16のpostの転載です。
「おおかみこどもの雨と雪」見た。
ネタばれあり感想。
どうもこのタイトルは、主人公である花がつけたものであるのだろう。
わかりやすくタイトルをつければ、「おおかみ嫁・花の子育て日誌」であるw
僕の涙腺崩壊は「しっかり生きて」のシーン。ベタで結構。
そろそろネタばれしても大丈夫な行かな。
ストーリーを考える際、普通主眼とするのはドラマ性である。誰かにいじめられて、機転を利かせて一挙解決する……おおかみこどもはそういう物語ではない。
日常や、生活一般の方に力を入れている。必要だからそうしている、ということを描いている。
花が選択したから田舎に住むことになったわけだし、お金がないから畑を耕す。花は実に「ありのまま」に生きており、果てしなく美しい。使い古された表現で言うと、「母は強し」であろうが、どうも「おおかみこども」、あるいは細田の作品は「わかりやすく世間に通用する言葉」を使わずに作品を表現しているような気がするので、不適切な言葉かもしれない。
ただし、感情吐露については「怖かった」「辛かった」とハッキリ告げる。このへんが特色かもしれない。
都会の中、周りに頼ることができない状況は、現代の「家族」の様子を反映しているようでつらい。花、ホントメンタル強いと思う。
田舎暮らしのシーンでは、会話のセリフが極力口語に徹しており非常に良い。特に家を紹介する際の市?職員が最高。もちろん、他のシーンも。
雨が旅立つシーンは、男の子と母の関係を見事に描いており、ついつい落涙(フィクションで泣くのは半年振り2回目)。
山で力尽きたところで「どこかで震えてるんじゃない?帰れなくて泣いてるんじゃ?……私が守ってあげなきゃ……」まだ、子離れしてません。雨10歳ですしね。
続いて狼男の「雨は、もう大人だよ」「自分の世界を見つけたんだ」。しっかり準備させてきてます。狼として、男としての、旅立ちを告げてくれています。
そして花の「あなたに何もしてあげてない」が非常に効く。それまで長く花の子育て物語を見てきた者が、公平に見てそんなことを思うはずがないのだ。それに反して花の言。「母」。
とどめ、立て続けに「雨ぇええ!」←3回絶叫があるが、2回目のが特に良い、先の母の言に答えるような遠吠え、旅立ちを理解した母の「元気で、しっかり生きて!」、夜明けとBGM。
あああああいいなああああああ
良い話でした。
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