以下は2018.10.20のpostの転載です。
一行しか読めない人向け「ゴブリンスレイヤーはロックだぜ。」
ゴブリンスレイヤー(アニメ版)を見て思ったこと色々。長いので以下GS、ゴブリンスレイヤー=サンはGSサンと書く。
僕は原作は知らんので、まだアニメ2話までで感じたことしか材料にないので、不十分だとは思うが、GSについて。
まず、すごく真面目なストーリーだと思う。
これについては、また考察する機会があろうから、省略。
次に、「ゴブリンって『異教徒』みたいだな」と思った。言葉も通じない、村を略奪して女をさらって殖える、相容れない存在。まんま蛮族だよね。源頼朝よろしく、女子供を生かしておかないGSサン、当然ですよ。そりゃ。
語りたいのは、「GS世界の冒険者が全体的にモンスターを舐めすぎ」という違和感。
GSサンと、クエスト受付のお姉ちゃんだけが”リアル”で、そのほかの冒険者がモンスターを舐めすぎだと思った。GS世界では、実際にゴブリンに村が襲われたり、女性が連れ去られたりという被害が出ている。それなのに、クエスト受付で「雑魚狩りしかしないのに銀等級ってww」みたいな意見が出ているのは、どうも違和感がある。
だって、GSサンと同じ境遇の者は他にもいくらでもいるだろうし、「ゴブリンマジヤバイ」という意識は、冒険者の立場ならどうしたって持つはずだからだ。
身を立てようと思って狩りに赴く冒険者もいるかもしれないが、そういう者こそ雑魚に油断はしないものだ。
ではなぜ、GS世界でモンスターを舐めた冒険者が描写されているか。それは、彼らが「読者」の象徴だからだ。
「GS世界におけるその他の冒険者」を全部「ウェブ小説を読む読者」に入れ替えれば全部納得がいく。多くのウェブ小説にとって、おそらく、雑魚は一蹴するものであり、最初の方の戦闘シーンには出てきても、後半では無視される。戦闘力は限りなくゼロに近い扱いをされ、生態も省略される。剣で撫でれば消滅する存在である。
そんな小説をたくさん読んできた者にとって、ゴブリンとは「雑魚」の二文字を超えるものではなく、その必要の無い存在なのだろう。
さて、GS世界を、本当に考察しようと思ったら、GSサンのような人が徒党を組み、GS旅団が世界を回ってゴブリンたちを根絶やしにするだろう。
そうならないのは、筆者がGSサンの孤高の”リアル”さを読者に見せたいからで、GSサンが地道なゴブリン狩りで名を上げていくのと、GSを読者に開陳することで筆者の”リアル”を示していくのを同一視している・させているからだろう。
神官ちゃんは、その「聞き役」であるから、次第にGS世界の”リアル”を知ることになるだろう。また、GSサンに感情移入が難しい者は、神官ちゃんに感情移入すれば、この世界を乗り切れるだろう。
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