以下は2018.3.19のpostの転載です。
「さよならの朝に、約束の花をかざろう」……だっけ?見てきました。
見る前に「マリーが監督」以外一切知らない状態で、下手すりゃ広告すら見ないで臨んだので、作品の内容自体が意外の連続で、入り込めた。
面白かったですね。
おとぎ話ここに極まるという感じ。ただし、各人の人生や立場が明示されていて物語が有機的に絡んで面白かった。
独自の言葉(『ヒビオル』や『イオルフ』など)が説明無く出てくるけど、劇中で十分に説明されるので問題なく理解される。
一言で言うと「母もの」。
別に比べるわけではないけど、「おおかみこども」よりも少しだけ期間が長い。色んな感情について明確に言語化してたのが特徴か。僕はそういうのとても嬉しいです。
冒頭では、イオルフの里が描かれるけど、もう少し長く描いてくれないと、イオルフの人々の価値観がわかってこない。そこをより深く感じ考えることで、作品をより味わうことができると思うんだが。
人物について。
後宮に閉じ込められてたレイリアさんはすごい大変だったと思うんだけど、それに比べてマキアさんはうまいこと逃げられて、エリアルに出会えてよかったね。
マキアさんはなんだかんだで滅茶苦茶に運が良いのよね。追っ手から逃れられたこと。森に落ちても大した傷すら負わなかったこと。エリアルとの出会いのタイミング。迷い込んだ農場主がミドだったこと。仲間との再会。ディタのお産に立ち会い。エリアルの生還。主人公とは、運が良い者のことだ。と思ったよ。そりゃー妬まれもするわ。
作品を作った人の伝えたいことがビシビシ伝わってきた。「母子」の関係がそれ。マキアは出番が一番多いから雄弁に語るけど、象徴的と思ったのは、誰よりもレイリア。
たとえ望まぬ相手との子でも、十数年会っていなくても、母にとって子はかけがえのない存在なのだということを強いメッセージとして聴いた。
当然、マキアにも、ディタにも、母としてのふるまいや強さを見ることができた。繰り返しになるが、やはりマキアは最高に運が良い。だって、最愛の子の生涯を、最初から最期まで見届けられたんだぜ。
これ、もう一、二回見ないとな。気になる箇所がまだ残ってるんだよ。冒頭とか、エリアルに「ヒビオル」の言葉を教えるとことか。
「約束」というキーワードが、偶然にも「プリキュアスーパースターズ」にシンクロしてたのが面白かった。プリキュアの方は、所詮子供の約束なので、字義通りやらないといけない的なものだったけど、こちらの方は、人生をかけたものだからスケールが異なる。
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